雨 (赤) ページ20
すばる「A何か言えや、俺の事面倒な奴やと思ってるんやろ?」
「何で喧嘩腰なの?そんな事思って無いよ」
すばる「顔に書いてあるわ、又や面倒くさって」
「聞いて欲しいの?何があったの?って」
すばる「Aに聞いてもらっても解らんやろ?」
「だからそっとしてあげてるんじゃない?」
すばる「何で上からやねん!ムカつくなぁ」
「ごめん、もう黙ってるから」
すばる「前から思ってたんやけど、Aは感情無いんか?」
「あるよ、当たり前じゃない?」
すばる「いつもヘラヘラ笑ってるやんか」
「ヘラヘラって・・・それが私だもん」
すばる「たまには泣いたり怒ったりせーへんの?」
「そんなに怒らせたいの?」
今日のすばるは何か変だ・・・よっぽどの事があったんだろうけど、このまま居たら傷つけ合うだけだから、もう帰ろう
「もう帰る・・・又ね」
すばる「逃げんな、たまには俺と向き合えや!」
「今のすばるは好きじゃない」
すばる「何やそれ、俺はAみたいにいつでもアホみたいにニコニコなんてでけへんねん」
「・・・すばるはそのままで良いんだよ」
すばる「何でここまで言われて笑ってられんねん!ほんまのアホなんか?」
やばっ・・・言いすぎた・・・
「バイバイ」
何とも切ない笑顔でAは部屋を出ていった
すばる「ごめん、なぁ行くなや・・・戻って来いって」
バタン
慌ててAを追いかけ外へ出ると、冷たい雨が降っていた。
通りを見渡してもAの姿は無かった
イライラした気持ちをAにぶつけてしまった・・・
もう最悪や、あんなに優しいAを傷付けて何してんねん
数時間その場に立ちすくしていた
それっきり二度とあの優しい笑顔に包まれる事はなかった
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作者名:BLUE ako | 作成日時:2018年1月7日 0時