妄想日和 〜短編集〜

Wasabi(青) ページ14

それって俺にもチャンスがあるって事やんな？言うてみるか？ダメ元でもえーやん、俺のこの気持ち打ち明けてみよ



「あの、俺・・・」




「あっ！ちょっと待って彼から電話だ」



何やねん！もう辞めとけって・・・そんな男に振り回されんなって、俺の方がAの事好きやで・・・



「うん、解った・・・うん、愛してる」




ピッ




「私の気のせいだったみたい、良かった」



「・・・そうかぁ、良かったやん」



「さっき何か言いかけてたけど何？」



あんな幸せそうな笑顔で彼と話してるのん見たら言える訳無いやんか・・・



「いや、大した事ちゃうから」



「ごめん・・・彼待ってるから帰らなきゃ」



Aを連れ去りたい、行くなって引き止めたい、それでもAは行くんやろな



「そうやな・・・」



「章大ありがとう、じゃあ」



笑顔で手を振るAを見送った、又言われへんかった・・・いつかきっとAを俺のもんにしてやる。チャンスは転がってるんやから。後は俺の勇気次第やな



いつか絶対言ってやろう



「Aの事ずっと好きやねん、呆れるやろけど出会った時からAの事しか見て無いし、好きな気持ち止められへんから・・・言わないで後悔したくないから、好きや！」







〇私の大好きな曲WASABIの世界観を優しい安田さんに重ね合わせて、辛い恋愛をしていただきました。ハッピーエンドにしようかとも思いましたが曲のもどかしいまでの感情をリアルに再現してみました。

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