ただそれだけで済ませた.かった。 (ページ16)

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SIXTEEN ページ16

瑠姫くんが出ていった数分後

もう少し寝てようかな

そう思っていた時

保健室のドアが開いた

「ん、？先生？」

目を開けると先生の顔じゃない顔が覗いていた

「あれ？先生顔変わった？」

倖「俺だよ、ばか」

声の主は倖真だった

「なんで来たん？」

倖「心配だからじゃん普通に」

こういう時に優しいから倖真はずるい

「ずるいよね倖真って」

倖「いや、何が」

鈍感やなー

やっぱ倖真は安心感ある

そのままって感じ

変わってない

倖「てかなんで倒れたん？」

うっ、朝食べないでお腹空いたからなんて言えない

倖「ちゃんと食べてこいよ～
Aらしいけどさ」

あ、口にでてたんだ

「時間なくて、笑」

倖「ちょっと待って」

そう言うと倖真はポケットを何やらゴソゴソ漁り始めた

「な、なにやってんの」

倖「ほら、これでも食べな」

渡されたものを見ると私が好きだと言った飴だった

「好きなやつ！」

倖「たまたま入ってんの思い出した笑」

...あれ

でも、倖真はこの飴好きじゃないんだよね

「ねぇ、倖真ってこの飴

倖「賞味期限切れてないから安心して笑」

「ほんとに？笑」

なんで持ってんだろ

...まぁ、いっか

いつもはくどいほど甘く感じる飴が

少し酸っぱく感じた