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食事を食べ終えて食器を洗っていると、この間料理をしている時に包丁で切った指が少ししみた。


絆創膏を剥がして見ると少しだけ血が滲んだ。
切ってから結構経つけど…傷が塞がるのが遅かった。



「どうしたの」




後ろからふわっと香ったのは彼のシャンプーの匂いだった。


花のような、石鹸のような、清潔感があって好きな匂い。


彼の濡れた髪から、ぽたぽたと私の肩に水滴が落ちてシミを作った。





「この間、ちょっと切っちゃったの」



そう言って私は指を引っ込めた。

料理を作るのが下手くそだなんて、思われたくないから。



彼は引っ込めた私の手に、自分の指を絡めて握った。


薬指の指輪が少しだけ触れ合った。



「いつも、ありがと。僕も手伝いたいんだけど…」



そう言って彼は私の耳に軽くキスをした。
それがくすぐったくて身を捩る。



「私は、ソクジンさんの仕事してる姿が1番好き」



彼の社長として仕事している姿は本当に誰よりもかっこよくて。

彼がこれまで受けてきた傷は私のこの切り傷なんかよりもはるかに深い。


そんな責任を背負い込む彼が大好きだった。



「やー…かわいいね、」



そう言って髪をかき分けてうなじに吸い付くように唇をつける。



顎を掴まれて後ろを向くと、お風呂上がりで頬が少し火照った彼が目に入った。



どちらともなく唇を寄せ合わせる。



彼の柔らかくて厚い唇に包まれて溶かされていく。



「…私、お風呂まだ…、」



入ってない、そう言おうとした時お姫様のように持ち上げられてベッドに優しく寝かせられた。



「僕が入れてあげる。」



…そういうことじゃないんだけどな…


でも彼の瞳には妖艶な熱を持っていて、これから起こることは容易に想像できた。


首筋に顔を埋められてくすぐったくて身を捩った。



「…っ、そく、じ、、ん…さっ…、」



「ソクジンさんじゃなくて、ジンがいい。」



なんて、少し拗ねたように言う。



鎖骨からなぞるようにして下に下がっていく唇。



今日の長い夜は、彼からの愛を全て受け止めることにした。



幸せだった。


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彩心(プロフ) - るいさん» こんばんは。返信遅れてしまいすみません…大大スランプに陥ってしばらく小説から離れていました。そう言って頂けると本当に元気が出ます笑 頑張って続き書きますね(^-^) コメントありがとうございます!これからも見ていただけると嬉しいです(T_T) (2021年5月11日 1時) (レス) id: 96b719c4dd (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - お話の雰囲気とても好きです!続きが気になります…! (2021年4月14日 9時) (レス) id: d5dce8822e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩心 | 作成日時:2021年3月23日 20時

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