. ページ23
《red》
この前の、レギュラー番組の収録日。
その日、鼻血が出てるクラを見たとき、初めはしんどなってまうんやろな、辛いよな、って単に思ってるだけやった。
重「……はっ、まじでっ、？、」
でも、そこから1週間後。
マネージャーから送られてきたメールを見て、俺は、クラがデビューしてすぐぐらいの時に言うてた、ある言葉を思い出した。
その時は、へぇ、って思ってただけやったけど、今になってゾクっと背中を刺すような嫌な予感に変わるなんて。
なぁ？ こんな早いわけないよな？
俺ら、おじいちゃんになっても歌って踊り続けるって約束したやんな？
【 倉咲さん、1週間続く鼻出血と急な高熱で、今朝緊急入院されました。】
俺はね、結構早いと思うよ、死ぬの。笑
そうやねんて、生まれつきの病気が年老いていくごとに進行していったら、最終的には死を招く可能性もあるんやって。
将来、いつか、その話を聞いた頃はもううん10年も先のことやとばっかり思ってた。
でも、将来って、思ってるよりも一寸先のこと。
1分先も1秒先も、今瞬きした瞬間もすぐに時は進んでしまう。
だから、俺、意味もないのにめっちゃ不安になって、楽屋で、その病気のことばっかり携帯で調べてもうてた。
音楽番組、もちろんクラも出るはずやった仕事。
初期症状は、疲れやすさに発熱、そして頻繁な出血。
今のクラと重なりすぎて、気が狂いそうやった。
携帯の画面を消して、グッと目を瞑り、大丈夫やと胸に刻みながら必死に呼吸を整える。
神「…っ、しげっ、…大丈夫か？ 顔色悪いで、？」
重「…っ、はぁ、…ぉん、大丈夫、 …ちょっと緊張してるだけやから、」
神「とりあえず水持ってくるな？ 冷や汗出てるし、」
重「…ん、ありがと、…っは、…大丈夫大丈夫、」
ちょうど水が欲しいと思ってた、やっぱ神ちゃんすげえわ。
そんな神ちゃんになら、今の俺の不安をぶつけてもええかな。
そうちょっと思ったけど、神ちゃんにもその不安が移ったらどうしようっていうのが、そんな揺らぎを覆い尽くすように占めてきて、この場では断念。
結局、不安を閉じ込めたまま、本番へ向かうことに。
最後まで、神ちゃんには言われへんかった。
理由は、その前にマネージャーが、クラの新しい情報を教えてくれたから。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 509人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未来(プロフ) - 余計なことかもしれませんが、幾度か思っているので…実際に起きたことにクラ君を足すなら、周知の部分は省略して良いと思います。でないと、今回の「お酒事情」のようにラジオの文字起こしが出来てしまって、読んでてパッとしないような…ただの一個人の意見です… (2019年4月7日 19時) (
レス) id: c1c5fa2ec3 (このIDを非表示/違反報告)
朱音(プロフ) - 初めてコメントします。いつも楽しく読んでます。これからも頑張ってください！ (2019年4月7日 18時) (レス) id: dfa9858405 (このIDを非表示/違反報告)
んぼ(プロフ) - SixTONESとの絡みが見たいです！ (2019年2月20日 19時) (レス) id: 3ff90341ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆとりん(プロフ) - なにわ男子との絡みが見たいです！お願いしますm(*_ _)m (2019年2月20日 19時) (レス) id: f48b5b231c (このIDを非表示/違反報告)
かりん、(プロフ) - 佐藤勝利くんとの絡みをお願いしたいです！ (2019年2月20日 18時) (レス) id: ff377fa542 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茉都香 | 作成日時：2019年1月22日 16時
