どうせ、叶わないのに ページ4
「好きです!!」
「…」
見てしまった!!
九条君が謎の可愛らしい子に告られているのを!!
「付き合ってください!!」
九条くん…。
如何するんだろう?
ドキドキ…する。
「ごめん、君とは付き合えない。」
「そ、そんな…。なんで…!?やっぱり小鳥遊さんがいるから!?小鳥遊さんが好きなの??」
九条君は、面倒臭そうに言う。
「そんなんじゃないよ。ただ、君の事は好きじゃないし。付き合うのに興味もないんだ。だから諦めて。」
「〜っ!!」
女の子は、頬を真っ赤にして走って行った。
「まったく、困ったもんだな。君もそう思うでしょ?」
君が一体誰に向けられたものか一瞬理解に苦しんだ。
「ね?Aさん」
身体中の鳥肌が立つ。
「は、はひっ。」
足音が近づいてくる。
そして、私の目の前で止まった。
「随分と趣味が悪いんじゃない?」
恐くて、顔が見れない。
「ご、ごめんなひゃいいい」
肩に手を置かれる。
「顔をあげてよ。」
耳元で優しく囁かれ、バッと顔を上げると
優しい顔が近くにあった。
「くじょ、く」
続けて耳元で囁かれる。
「紡には秘密ね」
コクリと頷いている間に九条君はもう、歩いて行ってしまっていた。
私の頬には、まだ熱が帯びている。
やだ、だめだよ。
どうせ、叶いっこない。
誰かが耳元で囁いている。
だけど、なんでかな。
彼を思い浮かべちゃうんだ。
「もう…遅いよ」
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櫻山 - チョーいい!!天君まじやばっ!!私、紡ちゃんになりたい笑 (2018年7月12日 13時) (レス) id: 0e1db8311b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あこ | 作成日時:2018年7月2日 6時