捻れた世界の悪魔執事 Ⅳ (ページ37)

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男｢ハウレス! うるせぇぞ!
妹を静かにさせろ!｣

青年｢す、すみません、親方!!｣

親方｢ったく、このボロ屋敷は壁が薄いんだ。
人が親切で行く宛のないお前らを住み込みで雇ってやってんのに…
いいか? 次うるさくしたら追い出しちまうからな!｣

青年｢す、すみません……………｣
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
親方と呼ばれた人は、苛苛した様子で部屋を出た。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
トリシア、と言っていたから、青年の方は、ハウレス…?
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
見た目からして、18歳くらいかな……………。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
ﾊｳﾚｽ｢大丈夫だよ、トリシア。
そうだ、小さい声でお人形遊びするか?｣

ﾄﾘｼｱ｢いいの? 怒られちゃうんじゃない?｣

ﾊｳﾚｽ｢ほら…こんな感じで小さな声ですれば、大丈夫だよ｣

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
夢の中でトリシアちゃんと遊ぶハウレスは、幸せそうだった。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
決して裕福とは言えない環境だったけれど、
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
その顔は、妹を大切にする兄の顔だった……………。