捻れた世界の悪魔執事 Ⅳ (ページ28)

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ﾙｶｽ｢それにしても……………
古の塔って、近くで見ると本当に大きいね｣

『こんな高い建物、元の世界にもなかったし、
ツイステッドワンダーランドでも、見たことない』

ｼﾙﾊﾞｰ｢茨の谷にも、このように
大きな建物はなかった｣

ｾﾍﾞｸ｢あぁ。ドラコニア城よりも大きく感じる……………｣

塔は、不気味に空へと聳(そび)え立っている。

表面は傷んでいて、かなり年月を感じるけど、

材質はレンガや石でもなく、鉄でもない。

一体、何で作られているんだろう……………?

ﾎﾞｽｷ｢こんなに間近で塔を見られるのは、珍しいな｣

ﾊｳﾚｽ｢いつもなら天使の襲撃でそれどころじゃないもんな｣

ﾗﾄ｢おやおや、これはなんでしょう｣

ラトが示した先には扉があった。

でも扉は固く閉ざされていて開くことはない。

ではなぜ、開くこともないのに扉が作られているのだろうか。

なんだか、鏡の間にあるたくさんの棺を思い浮かべてしまう。

ﾎﾞｽｷ｢ったく、あとは、、相手の出方を待つだけか｣

ｼﾙﾊﾞｰ｢……………その暇はなさそうだな｣

ｾﾍﾞｸ｢!! あぁ、そうだな｣

執事たち全員が緊張したような顔になる。

わたしも、なんとなく気配を感じている。

この、無機質のような感覚。

天使だ。