【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う7 (ページ31)

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ｴﾗｳﾞｨﾗ「とは言っても、ここは関所と旅人相手の店があるだけの小さな村ですけど…。」
ﾍﾞﾘｱﾝ「馬も休憩させたい頃ですし…。お言葉に甘えて、休ませてもらいましょう。」
「そうしましょう。」

ﾍﾞﾙ「……久しぶりね。」
ｳﾞｪﾙｽ「そうか…お前にとってここは故郷か。」
ﾍﾞﾙ「えぇ…そうよ。」

＊＊＊

それから、私達は街を案内してもらう……前にエラヴィラさんにとある衣服に着替えるよう言われる。

ﾗﾄ「ふむ…。ヒラヒラしていますね。」
ﾎﾞｽｷ「動きづらいな…。」
ﾊｳﾚｽ「薄着のようだが、不思議と寒くはないな。」
ﾐﾔｼﾞ「私に合うサイズがあってよかった。」
ｳﾞｪﾙｽ「……俺にピッタリなサイズもあるなんて…。」
ﾘﾝﾀﾞ「まぁまぁ…。」
ﾙｶｽ「フフッ♪どうです？似合ってますか、主様？」

「みんな似合ってる。」
ｽﾋﾟｶ「お嬢様も魅力的ですよ。可愛らしいです。」
「う、うん…。ありがとう。」

…なんだか最近、スピカが大胆になってきたなぁ…。

ﾍﾞﾘｱﾝ「この白い衣装は、私達がゲストであることを示す服です。魔女族は警戒心の強い一族。入ることが許されたゲストはこの服を着ることで安全を証明するのです。」

ﾑｰ「あの…僕は？」
ｴﾙｳﾞｨﾗ「あなたは猫なので、大丈夫です。真に怖いのは人間ですから。」
ﾑｰ「そ、そうですか…。白い衣装、ちょっと着てみたかったですね。」
ｴﾙｳﾞｨﾗ「フフッ…。」

ｽﾋﾟｶ「そういえば、ベルさんも着ないんですか？」
ﾍﾞﾙ「えぇ…。アタシはゲストじゃないから。」

そういえばベルは北の大地(ここ)出身だったっけ。

ｴﾙｳﾞｨﾗ「それでは…。関所の村、アグノームへようこそ。悪魔執事とその主…。あなた方を歓迎します。」