【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う7 (ページ29)

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ｽﾋﾟｶ「以上が私の過去です。……すみません、こんな話をして。」

「スピカ……辛かったね。」

ｽﾋﾟｶ「え？」

私はスピカのことを抱きしめる。

スピカは泣きそうになっていた。

「泣いてもいい。……ごめんね、気づいてられなくて。」

ｽﾋﾟｶ「あ……あぁ……わた、し……わた、し…！！う、うぅ……！！おじょ、様……、」

「よしよし……よく頑張ったわね。」

私はスピカの背中を優しく撫でる。

……数分経つと、眠ってしまう。
私の肩にもたれながら眠る姿は、子供のようだった。

ﾍﾞﾘｱﾝ「……彼は、そうなんですね。」
「ベリアン……？」

ﾍﾞﾘｱﾝ「いえ、なんでもございません。」
「そう……。」

＊＊＊

《not視点》

馬車を操縦している2人も、中の会話が聞こえていた。

ﾊｳﾚｽ「……まさかスピカさんも、絶望していたなんて。」
ﾎﾞｽｷ「……ノーヴァも、そうなのかもな。」

＊＊＊

《ノーヴァ視点》

お嬢……行っちゃったなぁ。

“私よりもそっちの方がいいんだ。”

……うるさい

“私のこと、殺したくせに。”

……黙れ

“鏡で醜い自分を見直してみなよ？”

あ……あ……ぁ

　

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”！？！？！！？？」

“可哀想なノーヴァ……あの女のせいよね”

「……お前は……偽だ！！消えろ！！」

“……なら消えるね。またね、私が大好きで私のことが大好きなノーヴァ。”