【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う7 (ページ23)

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第12話【星降る夜空】ページ23

※今回は、スピカくんの過去編を書く為題名を変更します。

ﾍﾞﾘｱﾝ「主様……。このまま直接塔へ向かうわけではなく……まずはグロバナー系の偵察部隊と合流し、偵察部隊の隊長と打ち合わせをします。」

「打ち合わせ……？何をするの？」

ﾍﾞﾘｱﾝ「挨拶と情報共有です。こちらは主様と私、ハウレスくんが同席します。ほとんどハウレスくんが仕切るので、ご安心下さい。」

「わかった。」

私は頷く。

＊＊＊

隊長「どうも……悪魔執事とその主……。」
「どうも、初めまして。」
ﾍﾞﾘｱﾝ「今回はよろしくお願いします。」
ﾊｳﾚｽ「よろしくお願いします。」

隊長「遠征中、我々は知能天使の情報収集に務める。しっかりと警護するように頼む。」
ﾊｳﾚｽ「はい、かしこまりました。」

隊長「今回、我々が確認したいことは、知能天使が実在するのかと、もし実在した場合、知能天使についての全情報だ。お前達だけに重要な情報を握らせるわけにはいかないからな。」

棘のある言い方……。
そんな風に言わなくてもいいのに。

ﾊｳﾚｽ「はい、わかりました。それでは陣形を確認します。天使が出現した場合。皆様は主様を囲むようにまとまってください。その周りを私達が囲んで警護します。」

隊長「なるほど…。お前達の主が1番真ん中、安全な場所だな。」

隊長は、私の方をギョロリと見る。
……はぁ。

ﾊｳﾚｽ「それは……もちろんです。私達にとっては主様が1番大事です。」
隊長「それはどういう意味で言ってるんだ？」

……そんなの悪魔の力を解放できるのが私しかいないからに決まってるでしょ。逆にどんな意味があるのよ。

ベリアンは、私が考えていたことを言う。

……そもそも、解放できなかったり、他に人がいるなら……。

「私なんて、……必要、ない。」

喉を絞って言ったその微かな声は、
どうやら2人には聞こえていたらしい。

顔が暗くなっている。

隊長は、舌打ちをしたあと、グロバナー家の本邸へ走って行った。