【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う7 (ページ17)

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そのとき私はふとベリアンの言葉を思い出した。

“執事達は絶望を経験してきている。”

それはフルーレも例外ではないだろう。

一見するとそうは思えないが…。きっと内に秘めた何かがあるに違いない。

そこで私はフルーレにとある質問をしてみた。

「ねぇ、フルーレは今幸せ？」

ﾌﾙｰﾚ「今ですか？今はすごく幸せですよ！主様の服について悩んでますからね。大事な人の服を考えるなんて、最高の時間です。」
「そう…ならいいんだけど…。」

ﾗﾄ「クフフ…♪ フルーレの元気が出てよかったです。昨日は夜、ベッドで泣いていましたからね。」
「え？」
ﾌﾙｰﾚ「ち、ちょっとラト！そういうの勝手にバラさないでもらえる？」
「今は大丈夫なの？」

ﾌﾙｰﾚ「ちょっと悲しい夢を見ちゃって…。昔を思い出したというか…。

ほ、本当に大したことないですからね！俺の心配なんてしないで下さい、主様！

ラト、次余計なこと言ったら…。ラトの遠征服作らないからね。」

ﾗﾄ「それは困ります。兄としてフルーレの作った服はぜひ着たいですから。」
ﾌﾙｰﾚ「そう。それなら静かにしててね。」
ﾑｰ「フルーレさん！僕の服も作ってもらえますか？」

ﾌﾙｰﾚ「ムーは毛に覆われてるから寒さに強いでしょう？」
ｽﾋﾟｶ「それは流石に…。」

ﾌﾙｰﾚ「フフッ…。ごめん、冗談だよ。ムーも遠征に行くんだよね？仲間外れは可哀想だから、ちゃんと作ってあげるよ。」
ﾑｰ「ありがとうございます、フルーレさん！」

ﾌﾙｰﾚ「勿論、スピカさんのも任せてください。」
ｽﾋﾟｶ「ふふ、楽しみにしていますね。」

いつも通り明るく優しいフルーレ。

しかし、昔を思い出し泣いていた…。やはりフルーレの過去にも色々あるようだ。