第10話【今幸せ？】 ページ16
《A視点》
ﾗﾄ「主様…手を上げて…。動かないでくださいね。」
「……。」
ﾗﾄ「もし動いたら…。大変なことになりますからね。」
「ラト、目つきが…。」
ﾗﾄ「おや？私に怯えているのですか？怯える必要はありませんよ。静かにしていれば…すぐに終わりますよ。」
ﾌﾙｰﾚ「もぉ…。大袈裟に言い過ぎ！」
ｽﾋﾟｶ「寸法しているだけですけどね…。」
ﾘﾝﾀﾞ「迫力が…凄かった…。」
ﾗﾄ「おや？大袈裟でしたか？フルーレが私を寸法しているときはこれぐらいの剣幕でしたよ？」
ﾌﾙｰﾚ「それは、何度言ってもラトが動き回るからでしょ？主様はラトとは違うんだから！そんなに言わなくても大丈夫だよ。」
ｽﾋﾟｶ「大変ですね…。」
「そうね…。」
ﾌﾙｰﾚ「すみません、主様。すぐに寸法しちゃいますね。」
「ありがとう。」
＊＊＊
しばらくして、寸法も終わった。
ﾌﾙｰﾚ「よし！これでおしまいです！」
ｽﾋﾟｶ「お疲れ様でした。」
「うん。…また新しい服を作るの？」
ﾌﾙｰﾚ「勿論です。次の遠征先である7番の塔はここから北西の山脈地帯にあります。」
ﾘﾝﾀﾞ「北地は気候的にも寒いので…まだ雪が残っているかもしれません…。」
ｽﾋﾟｶ「え？ですがもう既に夏ですよ！？」
ﾘﾝﾀﾞ「ボクにも、よくわかりません…。」
ﾌﾙｰﾚ「それに標高が高いですからね。しっかりとした防寒服をお作りします。」
「ありがとう。」
ﾌﾙｰﾚ「それに、今回は知能天使の調査…。何が起きるか分かりませんからね。防寒もしつつ、動きやすい服にしなくちゃ…。」
「うーん…難しそう。」
ﾌﾙｰﾚ「いえいえ！俺の腕の見せ所です！俺なら絶対に作れるはずです！」
ｽﾋﾟｶ「私もできる限りのことをお手伝いします。」
ﾌﾙｰﾚ「ありがとうございます！」
ﾑｰ「凄い自信ですね、フルーレさん。」
ﾗﾄ「フルーレは衣装作りになると性格が変わりますからね。」
ﾌﾙｰﾚ「まずは素材からだよね…。何にしようかな。うーん…！悩んじゃうなぁ♪ 」
ﾘﾝﾀﾞ「楽しそう…。」
「楽しいことがあるのはいいことだよ。」
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作者名：月夜 | 作成日時：2024年2月3日 18時
