【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う7 (ページ15)

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ﾌﾌﾞｷ「どうした？ユーハン…。何を突っ立ってるんだ？お前の覚悟はその程度か？」
ﾕｰﾊﾝ「そ、それは…。」

ﾌﾌﾞｷ「フハハハ…！そんな覚悟で私に説教など垂れるな、ユーハン！

私はサルディス家のためならば死んでもいいと覚悟を決めている！

サルディス家繁栄の為なら…。どんなに冷酷なことだろうと躊躇なく実行する！

だから、この荒れ狂う時代に…。広大なこの一族を治めているのだ！」

ﾕｰﾊﾝ「グッ…。」
ﾌﾌﾞｷ「悪魔執事が現れてからの長い間…。我がサルディス家の勢力はグロバナー家に負けている。こんなおかしな状態は1日でも早く正さなければならない。」

ﾕｰﾊﾝ「で、ですが…。悪魔執事のおかげで…。天使による被害者が減っているのも事実です。」
ﾌﾌﾞｷ「被害者が減ったから何なんだ？」
ﾕｰﾊﾝ「た、民の命が助かっております…！」

ﾌﾌﾞｷ「ふん…民の命か。それも勿論大事だが…。サルディス家が世界の頂点に君臨することが大事だ。それが、天使に怯える世界であっても。」
ﾕｰﾊﾝ「フ、フブキ様…。」

ﾌﾌﾞｷ「勿論、表向きはグロバナー家とうまくやるさ。だが…裏の牽制はしっかりと進める。政治の基本だ、ユーハン。」
ﾕｰﾊﾝ「で、ですが…。」

ﾌﾌﾞｷ「お前は優秀な軍人だ、ユーハン。私はお前を失いたくないんだ。だから…。今日のことはなかったことにして忘れてやろう。」

ﾕｰﾊﾝ「……。」