検索窓
今日:10 hit、昨日:22 hit、合計:1,749 hit

ページ40

《リンダ視点》


ラト「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


扉越しに聞こえるラト兄さんの声…何かが破れる音…。



ラト「ああああああああああああ!!」


これだから満月の日は大嫌いなんだ…ラト兄さんの苦しむ声を聞きたくない…。


ミヤジ「落ち着くんだ…ラトくん。」
ラト「はぁ…はぁ…くるな!くるな!もう…これ以上は…やめて!僕が何をしたっていうんだよ!」
ミヤジ「大丈夫。ここにキミを傷つけるような人はいないよ。」


ラト「嘘だ嘘だ!また、あの痛いのするんでしょう?」

ミヤジ「そんなことはしない。私は何もキミを傷つけるものは持っていないよ。ほら…両手に何も持っていないだろ?」
ラト「近寄るな!それ以上、近寄るとお前の喉を噛みちぎってやる!」
ミヤジ「ラトくん…。」


ラト「うっ…うっ…うっ…なんで…なんで…痛くて痛くてずっと助けを求めているのに…どうして誰も、僕のことを助けてくれないの?」


「ラト…兄さ…。」
ルカス「リンダくん。」


ラト兄さんが心配で部屋に入ろうとしたとき、ルカスさんに止められる。


「ルカス…さん。」
ルカス「ここは私に任せて、キミは離れるんだ。今部屋に入ったら、何があるかわからないから。」
「は…い。」


しょうがない…ボクは何もできないんだから。
…どうしよう。


「ねぇ…なんでボクを置いていったの?…ボク、貴方がいないと…何もできないのに…。」


ボクは無力だから、泣くことしかできない。
そんな自分も大嫌い。



***
《not視点》


ミヤジ「私がいる。どんなことがあっても私はキミを傷つけないし、キミを裏切ったりしない。」
ラト「うっ…うっ…。」
ミヤジ「ラトくん…。」


ミヤジはラトにそう言うことしかできなかった。
何故彼がそこまで追い詰められ、苦しんでいるかを理解したかった。


そんなとき、ドアをノックする音が聞こえる。


ミヤジ「誰だ?今はラトくんがかなり凶暴だ。部屋には入らないほうがいい。」


ミヤジがそう言うも、部屋に入ってきたのはルカスだった。


ルカス「これは大変だね。」
ミヤジ「ルカス、何しに来た?」


ラト「こっちに近づくな!僕に近寄るな!」
ルカス「落ち着いて、ラトくん。キミに、これを持ってきたんだよ。」


ルカスが持っているのは何かの液体が入った小瓶だった。

*→←第5話【狂気の暴走】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:悪魔執事と黒い猫 , あくねこ , 原作沿い   
作品ジャンル:泣ける話
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月夜 | 作成日時:2023年12月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。