【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う4 (ページ29)

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ﾑｰ「詳しいことはわかりませんが…ハウレスさんにも辛い過去があるんですね。」
ﾍﾞﾘｱﾝ「……。」
ﾑｰ「ベリアンさん？」

ﾍﾞﾘｱﾝ「おっと…すみません…少し考え事をしていて…ここで聞いたことは私たちだけの秘密にしておきましょう。」
「もちろん…誰にだって知られたくない秘密はあるんだから。」

ﾑｰ「普段あんなにしっかりしているハウレスさんが涙を流すなんて想像もしませんでした。」
ﾍﾞﾘｱﾝ「人の心ほど複雑で曖昧なものはありません。私たちが普段外で見せている姿なんて…心の一部にしか過ぎませんよ…。」

ﾉｰｳﾞｧ「……ィ。」
「…ノーヴァ？」

何を言ったのかを聞こうとしたら、鐘の音が鳴る。

ﾍﾞﾘｱﾝ「おや？正午を告げる鐘ですね。急いで感謝祭の会場に戻らなくては…。」
ﾑｰ「これから何か予定があるんですか？」
ﾍﾞﾘｱﾝ「恥ずかしながら、午後からのステージに出なくてはならないのです。」
ﾑｰ「それって舞踏会のときに歌ったり踊ったりしていた、アレですか？」
ﾍﾞﾘｱﾝ「えぇ、そうです。」

ﾑｰ「ベリアンさんがステージに立つなんて楽しみですね！」
ﾍﾞﾘｱﾝ「お恥ずかしい姿をお見せしなければいいのですが…。」

ﾉｰｳﾞｧ「やべ…スピカに殺される…。」
「…まぁ、頑張りなさい。」

ﾉｰｳﾞｧ「うっ…痛ぇ。まだ治んねぇか。」