【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う4 (ページ20)

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第7話【演技下手な執事】ページ20

ﾐﾔｼﾞ「それでは今から天使からの正しい逃げ方を演劇で説明する。ちゃんと覚えるんだよ？それではまずはラトくん、フルーレくん。始めてくれ…。」

ﾗﾄ「ミヤジ先生、お任せください。」
ﾌﾙｰﾚ「え、えっと…。」

フルーレ…やっぱり緊張してるか。

ﾗﾄ「ガオ〜！捕まえて八つ裂きにしちゃいますよ〜！」
ﾌﾙｰﾚ「て、天使はそんなに喋らないだろ!ちゃ、ちゃんとやりなよ、ラト!」
ﾗﾄ「おっと…ごめん、ごめん…つい演技に熱が入りすぎちゃったね。」

確かに…これだと穏便に終わりそう…。

ﾗﾄ「死になさい。命のために。」

…今の、すごい雰囲気が出ていたな…。
確かに天使っぽいかもしれない。

ﾌﾙｰﾚ「え、えっと…あの…そ、その…。」

がんばれ、フルーレ！

子供「あのお兄ちゃんなんかもじもじしてる〜。」
子供「おトレイ我慢してるのかな〜？」

あぁ…。

ﾑｰ「フルーレさん…もしかして人見知りしてるんじゃないですか？」
「…あれはもしかしなくても人見知りだよ…ていうか緊張してるんだよ。」

若い頃のスピカみたい…。

ﾌﾙｰﾚ「ん、んーと…。」
ﾗﾄ「おやおや？フルーレ？もしかしてセリフを忘れてしまったのかな？」
ﾌﾙｰﾚ「あ、あの…。」
ﾗﾄ「おぉ〜！なるほど分かったよ。」

な、何がわかったの…？

ﾗﾄ「天使に恐怖して腰が抜けたリアルな反応を演じているんだね？」
ﾌﾙｰﾚ「べ、別にそういうわけじゃなくて…。」

そういう解釈も…あるのか？

ﾗﾄ「それじゃあ…私も本気で襲わなくちゃね。」

するとラトは、フルーレを持ち上げる。

ﾌﾙｰﾚ「ちょ、ちょっと…！ラト！持ち上げるな！」
ﾗﾄ「フルーレは軽いね〜。」
ﾌﾙｰﾚ「お、下ろせよ！こんな人前で恥ずかしいじゃないか！」

子供「あはははは！お兄ちゃんが天使に抱っこされてる〜。」

ﾗﾄ「見てご覧フルーレ。子供たちも笑ってくれてるよ。」
ﾌﾙｰﾚ「も、もういいから！早く下ろして！恥ずかしいから！」

もちろん…ラトの暴走？は止まらない…。
ラトはフルーレを玩具のように扱っている…。

「あれ…大丈夫なのかな。」

ﾗﾄ「さぁて、子供たち。次はどういうのが見たいかな？」

これは…もう天使から逃げるための劇じゃないな。

？「ま、待ちなさい、天使！」

すると、裏の方からとある人物が出てくる。