【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う2 (ページ46)

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第31話【薔薇を背負う】ページ46

オレは意を決して部屋を覗く。

音をたてないようにソッとドアを開けるとそこには…。

ｱﾓﾝ「ごめんなさい…ごめんなさい…。」

そこには、自分の背中を鞭で打つアモンがいた。
何かを嘆き、鞭を打ち続けるアモンが、オレの視界に捉えた。

その鞭をよく見てみると、まるで薔薇の茨のような棘がたくさんついていた。きっと普通の鞭よりも痛みを感じるだろうに。

「何があって…」

ｱﾓﾝ「オレが無能だから…ダメな子だから…。ねぇ…これで…許してくれる…？許してくれるよね…？

あなたの好きな…薔薇が…。こんなに綺麗に咲いてるのに…。

だから…。許して…。お母様…。」

オレにはその姿が、まだ生まれて間もない赤子のように見えた。

生まれたばかりなのに、頼れる人も居ない赤子のように見えた。

ｱﾓﾝ「…______様も…あなたも…許して…くれますか…？」

オレはその名をアモンがしたことに驚きを隠せない。何故アモンがあの方の名前を…。

オレはそれも気になるが、何よりこれ以上続けさせては大変だと思い止めようとする。

が、しかし…。

ﾎﾞｽｷ「ノーヴァ…。」
「ボスキ…どうしたんだ？」

ボスキが背後に現れる。
なんとなく気配で察しはついたが…。

ﾎﾞｽｷ「帰ってきて早々すまないが…少し話いいか？」
「あぁ…。」