【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う2 (ページ45)

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「あっ…勝手に帰るなんて、非常識にも程があるんじゃない？ノーヴァ。」
ﾉｰｳﾞｧ「ごめんって…色々とあってさ…それより、アモンは大丈夫だから、お嬢は寝てな。」
「でも…」
ﾉｰｳﾞｧ「大丈夫！ほらほら、部屋まで送るから〜」

そう言ってノーヴァは、私を部屋まで強制的に送る。
ノーヴァなりの優しさ…なのか。

それとも…何か隠しているのか。

＊＊＊
《ノーヴァ視点》

数時間前…。

「勝手に帰ったら、マズかったかな〜でも、な〜」

オレは呑気に歩いている。
それは、スピカの体調を確認する為だ。
そろそろ部屋に着くかと思ってドアを開けようとした…。

泣声「うっ…うっ…。」

誰かの泣く声が微かに聞こえた。

「なんだ…？」

明らかにスピカの声でもないし、なにより部屋に入ってスピカの様子を見ても、寝ているだけだ。

「ということは…上か？」

オレはこの声の正体を探るべく、上へと行く。

「この部屋は…やっぱりアモンか。」

聞こえたのは2階…そしてあの声から予測するにやはりアモンだと思う。

ｱﾓﾝ「ごめんなさい…ごめんなさい…。」

「誰に謝っているんだ…？」

そして、何かを叩く鈍い音も聞こえる…。
恐らく鞭か何かだろう…。

「誰か…アモンの他にいるのか？そいつがアモンのことを…」

それなら辻褄があうが…明らかに気配は1人だけ。
だから、その線は違う。

オレは意を決して部屋を覗く。