【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う2 (ページ44)

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第30話【すすり泣く声】ページ44

ﾑｰ「はぁ…。なんだかああいう場所は気疲れしちゃいますね。」
「多分…ムーも執事になったし、ああいう場にはお世話になると思うよ…私は比較的慣れてるけど…。」

ﾊｳﾚｽ「主様。本日はお疲れ様でした。

まぁ、色々とトラブルもありましたが…。とりあえず無事に終わって良かったです。

それでは主様…。俺は会場の後片付けがあるのでもどります。他の執事たちもまだ会場で片付けをしておりますが…。

屋敷にはアモンとボスがいるはずです。何かお困りのことがあれば、遠慮せず2人にお申し付けください。」

「分かった…。」
ﾊｳﾚｽ「それと、主様。もしよろしければ、こちらもどうぞ。」

するとハウレスは私に、一輪の薔薇をくれた。

ﾑｰ「いい香りのするバラですね〜！」

ﾊｳﾚｽ「なんでも、このバラの香りには癒やし効果があるそうです。舞踏会の会場に飾られていたので、1本拝借してきました。お休みになる際に、このバラを枕元に置いてみてください。」

「ありがとう。」

もらっていいか迷ったけど、ハウレスが親切心でくれたのだと思い、受け取ることにした。

ﾊｳﾚｽ「あとムーにも。」
ﾑｰ「僕にも同じバラをくれるんですか？ありがとうございます！」
ﾊｳﾚｽ「いや、悪いがそれはアモンの分だ。ムーからアモンに渡してもらえるか？あいつ、花が好きだし…。それに、街でのことで気分が落ち込んでいるかもしれないからな。」

ﾑｰ「なるほど！分かりました！その仕事、僕に任せてください！」
ﾊｳﾚｽ「ありがとうな、ムー。ご褒美にロノに鳥のササミを頼んでおくよ。」
ﾑｰ「ありがとうございます！さすがハウレスさん！」
「良かったね。」

ﾊｳﾚｽ「それでは、主様。失礼いたします。」
「うん、頑張って。」

そしてハウレスは、再び舞台の会場へと向かうべく、屋敷を後にした。

ﾑｰ「主様。もうお休みになられますか？」
「アモンは大丈夫かな…。」
ﾑｰ「そうですね。確かに心配です！お見舞いに行ってあげましょう！アモンさんの部屋は2階ですよ！」
「うん。」

私たちがアモンの部屋へと行こうとすると…。

？「ちょい待ち！」

階段から人が降りてきた。
　