【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う2 (ページ4)

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それから1時間後…私たちは買い物を済ませることができた。

ﾅｯｸ「ふぅ…。これでだいたい必要なものは揃いましたでしょうか？」
ｱﾓﾝ「ハウレスさんに渡されたメモにあるものは、これで全部っすね。」
ﾑｰ「美味しそうな食材がたくさん買えました！」
ｽﾋﾟｶ「結構重いですね…。」

ﾅｯｸ「主様、最後に私は少し銀行に行って参ります。屋敷の経理で提出する書類がございますので。少々こちらでお待ちいただけますか？」
「わかった。」

ﾅｯｸ「ありがとうございます。それではアモンくん、スピカさん、主様を頼みましたよ。」
ｱﾓﾝ「了解っす。」
ｽﾋﾟｶ「はい…。」

そう言って、ナックは1人歩いて行く。

ﾑｰ「そういえばアモンさん。さっきの花屋さん、見に行かなくていいんですか？」
ｱﾓﾝ「えっ？花屋？何のことっすか？」

ﾑｰ「さっき街中で花屋を見かけたとき…。すごく気になった様子で見てましたよね！」
ｽﾋﾟｶ「そうですね。」

ｱﾓﾝ「ムー…。意外とそういうところ気がつくんすね。でも、大丈夫っすよ。今回は主様も一緒っすから、我慢するっす。」

「…我慢しなくていいよ。」
ｱﾓﾝ「えっ？い、いいんすか主様？」
「私も、見てみたいし。」

私は笑顔でそう返す。
すると、アモンは少し動揺している様子だ。

ｱﾓﾝ「…やっぱり…………っすね…。」

小声でよく聞こえなかった。

ﾑｰ「アモンさんは本当にお花が好きなんですね。」

ｱﾓﾝ「そ、そうと決まればちゃちゃっと行きましょう！ナックさんが帰ってくるまでに、ここに戻らなくちゃなんで！」

そして私たちは花屋へ向かう。

ｱﾓﾝ「やっぱり綺麗っすね。この薔薇！黄色と赤が混ざった品種なんて初めて見たっす。」
ｽﾋﾟｶ「ノーヴァみたいな色合いの薔薇もありますね…。」

ｱﾓﾝ「薔薇の棘も大きくてたくましい…。なんて名前の品種なんすかね〜。」
「本当に薔薇が好きだね。」

ｱﾓﾝ「そりゃあもう、花のことはずっと好きっすね。なんかこう心を惹きつける魅力が…。」

A「おい…。あんた…。」
ｱﾓﾝ「ん…？なんすか？」

B「お前…悪魔執事だな？」
ｱﾓﾝ「だったら、なんすか…。」

ｽﾋﾟｶ「お嬢様…後ろへお下がりください。」
「うん…。」

私はスピカにそう言われて、
ムーと共に後ろへ下がる。

A「おい、こいつを連れて行け…。」