【悪魔執事と黒い猫】月の愛し子は悪魔執事を救う2 (ページ11)

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私はこの前同様、呪文をいう。

ﾊﾞｽﾃｨﾝ「ありがとう…主様。」
ﾑｰ「白い狐さんが見えます！あれがバスティンの契約した悪魔なんですね。」
ﾊﾞｽﾃｨﾝ「俺が契約した悪魔…『オロバス』。こいつは俺の剣と一体になり、剣のスピードを上げるんだ。」
「それが…悪魔の力？」

ﾊﾞｽﾃｨﾝ「天使を狩る…。主様は、安全なところに下がっていた方がいい。
「ありがとう…！」
ﾉｰｳﾞｧ「お嬢、こっちだよ！」

私はノーヴァに導かれて、アモンとスピカを運びつつ安全な場所へと隠れる。

天使「死になさい。命のために。」
ﾊﾞｽﾃｨﾝ「遅いな…。」

一瞬で天使の背後に回ったバスティンは、持っていた剣で天使を貫いた。

天使「死に…死に…な、な、なさ…」

天使はまた壊れた人形のようになった。

天使「……」

剣で貫かれた天使は、強い光を放ち消えた。

ﾑｰ「バスティンさん、すごいです…。一瞬で倒しちゃいました。」

「助けてくれてありがとう…」
ﾊﾞｽﾃｨﾝ「別に…。天使を狩るのが俺たちの役目だから。ところで主様。こんなところで何をしていたんだ？」
ﾉｰｳﾞｧ「誘拐された、でしょ？」

「う、うん…。」

ﾊﾞｽﾃｨﾝ「誘拐…？アモンさんとスピカさんが倒れてるのも、そのせいか？」
ﾑｰ「街の人に襲われたんです！」
「アモンとスピカを連れて逃げよう。」

ﾊﾞｽﾃｨﾝ「主様…。俺のことは心配しなくても大丈夫だ。」
A「お、おい！あいつも悪魔執事だ！」
B「間違いねぇ…。名前は確かバスティン。」
ﾊﾞｽﾃｨﾝ「あんたらが…。主様を誘拐したのか？」
B「ぐっ…。」
A「元はと言えば、お前らが悪いんだろ！お、俺たちは天使に家族を殺されたんだ…！」

ﾊﾞｽﾃｨﾝ「だから、主様を誘拐し…。アモンさんをこんなにしたのか…？」
A「う、うるせぇ！お前らなんてやられて当然なんだよ！お前らが天使を倒していれば…俺たちの家族は死なずに済んだんだ！」

あまりにも勝手…そんなことを思っていると今まで黙っていたノーヴァが口を出す。