0.0 プロローグ ページ1
ふわり
… ひらり
緩やかな風にのって
小さな小さなピンク色の花びらが
静かに舞い踊る
満開の桜が、“私をみて” というように
誇らしげに咲いて揺れてる
晴れ渡る水色の空をバックに
ピンク色のトンネルのような桜並木をゆっくりと歩けば、とても気持ちがいい
予定の時間までは
まだまだあるし…。
嬉しげに揺れる桜を楽しみながら歩いた。
ピコンッ
スマホに通知を知らせる音がなって開いた時
私の腕に、スルりと舞い落ちた一枚の花びら。
可愛らしい小さなそれが
何故かすごく愛おしく感じて
スマホを見るのも忘れてしまった
ふふ。かわいい…
…私に、会いにきてくれたの?
心の中呟いた。
指でそっと掴んで手のひらに乗せれば
柔らかな感触に愛しさが増す
立ち止まって、
指先に伝わる感触を確かめるように、小さな花びらを触った
ありがとう
会いにきてくれて…
小さなそれが乗った手のひらを
空に向かって広げれば
風が一瞬にしてさらって
高く高く舞っていく
…また、来年も会えたら、いい、な…。
花びらが飛んで行った先を
見つめ続けた。
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作者名:あおそら | 作成日時:2019年4月14日 11時