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「いいのか〜そんなこと言ってて。あっという間に一年に抜かされんじゃねーの？」
「俺もずーなりのスパイク見てみたい！」
やめてくれ、もうその話はしないでくれ。
「まだ春高まで時間あるし、そのための練習だろ！」
知ってる、彼らが俺のことを何も知らないのは知っている。だから、考えるのをやめろ。
「それにいくら下手くそでも練習法とかフォームとか、解決できることもあるだろーし、」
わかった、わかったから、耐えろ俺。
どうか、その続きだけは言わないでくれ。
「…俺たちも教えてやれるから、まだ諦めるなよ！」
“＿…諦めなければまた、跳べるようになりますよ！”
＿プツン、と心の中で何かが切れた音がした。
きっとひどいことを言う、だけど止められなんてしなかった。
「…？どうした、スズチャン？」
……るさい
「…え？今、なんか…」
『う、るさいっっ！！！』
気づけば手が動いていた。目の前にいた黒尾さんの胸ぐらを雑に掴んで、ガっと引き寄せた。
「っ、お、おいどうした？」
黒尾さんも、木兎さんも赤葦くんも、驚いて固まっている。
そりゃそうだ、さっきまでニコニコしてたやつが急に他校の先輩の胸ぐら掴んでんだから。
『何が“諦めるな”だ…どうせ変わらない、いくら練習してもうまくなんてならない！！』
やめろ、もうそれ以上言うな。
『何も知らないくせにペラペラ人のこと語って、』
違う、そんなこと思ってない。
『俺はもう…もう跳べないんだよ！！俺のこと何も知らないくせに…無責任に“諦めるな“なんて言うなッッ！！！』
当たり前だ、俺はこの人たちに自分のことなんて話してない。自分でも何言ってるのかわからなくなる。
はぁっ…はぁっ…と息がきれた。
そのまま固まって動かない黒尾さんを見て、我に返る。顔から血の気が引いていくのがわかった。
なにやってんだよ。
先輩なのに、他校なのに。
『あ…ぇ、っと…ぉれっ…』
やばい、やばいやばいやばい。
どうしよう、なんて言えばいい？
すみません？ごめんなさい？それで許してもらえるか？
なんでこんなこと言ったんだ、止められなかったんだ。
ぐるぐると思考がめぐる。気持ち悪い。どうすればいいかわからない。
ぽた、と目から何かがこぼれる。
涙だ。え、俺、泣いてんのか。
震える手が黒尾さんのシャツから離れた。
『…っごめんな、さ、おれっ…』
弾かれたようにバッとその場から逃げ出した。
何か言われた気がしたけど、そんなのも気にせず、夜の闇の中に飛び込んだ。
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あなくま(プロフ) - あっびーさん» ありがとうございます！気まぐれ更新ではありますが頑張ります！澤村さん直してきますすみません (7月3日 6時) (
レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
あっびー - コメン卜失礼します！話とてもおもしろかったです！がんばってください！あと澤村が沢村になっていました (7月2日 15時) (レス) @page5 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - 怜央さん» ほんとですね…教えていただきありがとうございます！実は前にも消えちゃってたのでまた同じようなことがあるかもしれません…気をつけます！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
怜央(プロフ) - コメント失礼します！36話が消えちゃってますよ〜！ (2022年10月14日 20時) (レス) id: 8acdf4d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
あなくま(プロフ) - ありがとうございます！できるだけ早く更新できるように頑張ります！ (2022年10月13日 16時) (レス) id: 995ed5925a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あなくま | 作成日時：2022年9月24日 14時
