烏の夜【ハイキュー!!】

31話 ページ32

そして試合が再開された。

及川さんは今すぐ入らずにいつもより念入りにアップをとっているようだった。
ちらっと聞こえた話だと、捻挫していたらしいし当然といえば当然かな。

そんなことを考えつつも、試合は烏野有利に進んでいく。

現在、21-24。

このまま及川さんが戻ってくる前に終わらせられればよかったんだけど...そううまいこともいかないようで。

ピ―――ッ

青城側の選手交代。及川さんがピンチサーバーとしてコートに入った。

サーブをする前に、月島を指差してなにかを言っているようだったが、ここからじゃなにも聞こえなかった。

そして、次の瞬間。

及川さんの強力なサーブが月島に向かって打たれる。
月島はボールの威力を殺しきれず、ボールはギャラリーのほうまで飛んでいく。

なんて威力だ...！！
いや、威力だけじゃない！ほぼ宣言通りのコースに打つコントロール...！！

続けて及川さんは月島の方へサーブを打ち、ボールはまたコート外へ。

その様子に不満を覚えたらしい翔陽が俺も狙え〜！！と言い、月島に喚くなと言われていた。
しかし、

「バレーボールはなぁ！ネットの"こっちっ側"に居る全員！！もれなく「味方」なんだぞ！！」

と、自身が田中先輩に言われて救われた言葉を月島に言い返し、珍しく月島が言い負けた。

その言葉に澤村先輩が月島にサイドラインに寄るように指示を出し、澤村先輩が守りの範囲を広げた。

これなら月島がまた狙われたとしても、さっきよりはコントロール重視になるから威力は下がるはず...！

頑張れ皆...！！

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