烏の夜【ハイキュー!!】

26話 ページ27

『あっちゃ〜...』

俺の...というか皆の心配が的中し、試合中ずっと緊張しっぱなしな翔陽のプレーはとても良いとは言えないものだった。

他の人のボールを取りに行ってしまったり、スパイクでは足を引っかけて失敗してしまったり、タイムアウトまで取らせてしまった。

まさかここまでひどいとは...。
あ、影山やめてあげて。胸ぐらつかまないであげて。

そんな翔陽の緊張とはおかまいなしに、試合はどんどん進んでいく。
点が動き、ローテが回って翔陽が後衛へ。
翔陽のサーブが終わり次第、俺が代わりに入る。

...のだが。

『あっ』

24−13

あと一点で青城にセットを取られるというタイミングで翔陽のサーブだ。
これは...色んな意味で最悪のタイミングだ...。

『翔陽ー！大丈夫だからー！失敗したって死ぬわけじゃないんだぞー！』

「う、うん...」

なんとか緊張をほぐせないかと声をかけてみるが、あの返事ではなにも変わってはいないのだろう。
そして、

ピーーーッ

サーブのホイッスルが鳴ると同時にサーブを打つ翔陽。

ボールの音の感じではちゃんと手に当たっていない。
そのボールの行く先は...

バチコーン！！

影山の後頭部...

ピピーーーッ

第一セットと共に、翔陽、終了のお知らせ。

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