ツキウタ。&ツキプロ短編 (ページ15)

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守らせてくれ　続きページ15

志「…顔をあげてくれないか？」

恐る恐る顔をあげ、目を開けると、今にも泣きそうな顔をした志季さんが目の前にいた。

『どうしたんですか？泣きそうな顔、してますよ』

瞬間、今まで冷たかったのに暖かい何かに包まれた。否、抱き締められた。

『志季さんの服、汚れちゃいます。』

志「別にいい。」

『よくないです！…それに、今、志季さんに優しくされたら辛いです…ですから』

志「嫌だ。と言ったらどうする」

『…』

志「すまないが少し我慢してくれ。…お前がちゃんといるってわかりたいんだ」

『…ちゃんといますよ。なので…』

志「俺のわがままに少しだけ付き合ってくれ…」

『…勘違いしますよ？』

志「むしろしてくれ。」

なんなのだろうこの人。服血とか涙とかでぐちゃぐちゃになるってのに…。人の体温ってこんなに安心するんだなって思ったらだんだん眠くなってくる。たぶん疲れたんだと思う。迷惑になるとわかっていながらうとうとしだしてしまう。それに気づいたのだろう。背中を優しく撫でてくれる。どこまで優しいんだろうか…

ピッ…ピッ…と言う無機質な音と共に目を開けると真っ白な天井。横を見ると志季さんがベッドに突っ伏して寝てる。寝てるのに手をしっかり握ってくれてる。
よく見ると目の下に隈ができている。

『なんで私なんか助けたのかな…絶対忙しいのに…徹夜明け…だよね』

何となく頭を撫でて見たくなり、やっと動かせる腕を伸ばしてみるものの引っ込めた。すると、腕を捕まれた。

志「撫でてはくれないのか？」

そこには目を開けている志季さんがいた。

『寝てたんじゃないんですか？』

志「手の暖かさが急になくなったから目が覚めた。」

里「こら、志季口説かない。Aちゃん、おはよう」

志「別にいいだろう。好きな人口説いても。」

里「別に悪いとは言わないけどさ、起きていきなり言われたら困るでしょう？」

志「喜んでいるように見えるが？」

里「志季だって起きていきなり翼とかに口説かれたらどうするの？」

志「Aの方が可愛いだろ。それに男に口説かれる趣味はない」

里「あったらちょっと…いや、かなり嫌だよ。…Aちゃん」

『はい…』

里「うちのリーダーこんなだけどよろしくね？」

『あの、志季さん…と両思いってことですか？』

里「両思い「だった」だね。…お幸せに」

そう言って部屋を出ていってしまう里津花さん。
これからどうなるのでしょうか…

気が向いたらまた書きます。