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「……あいつどっかいった?」

晴人は固く瞑っていた目を開け呟く。

「アルトがいたから寝たふりしてたのか?」

「うん、そーゆーこと」

晴人はそう言ってハハッと笑って見せる。

そしてゆっくりと起き上がった。

「もう大丈夫なのか?」

「うん、平気平気」

でもその顔色はまだ悪く、大丈夫とは思えなかった。

「もう少し寝てたほうがいいんじゃないのか?」

「いや……。それより、決着つけなきゃいけねーんだろ?」

「え?」

晴人はおもむろに剣を持って立ち上がる。

「やっぱ二人とも地獄に行くよりさ、どっちかでも生きて帰れるほうがいいじゃん?」

「冗談だろ?晴人……」

「冗談じゃない」

いつものおどけた晴人の様子はどこにもなかった。

ただ眼だけが真剣に俺を見つめてた。

「……しょうがねーな」

俺も剣を持って立ち上がる。

「最後の勝負と行こうか」

「かっこつけてんじゃねーし」

ケラケラと笑う晴人の顔。

これを見るのも最後なのかと思うと少し泣けてきそうで怖かった。

俺は小さく首を振ると、剣を構えた。

お互いが振りかぶった瞬間、

「ダメ!」

何か『白いもの』が目の前をさえぎった。

その『白いもの』は途端に赤と化して地面に倒れこんだ。

その瞬間、俺らの意識は消え去った。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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akka(プロフ) - 楓希さん» ありがとうございます! (2014年3月15日 23時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
楓希(プロフ) - 超感動した!! これ、超おもしろい!! (2014年3月15日 21時) (レス) id: 8cdd2af978 (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - このみさん» ありがとーwいや、分けたらなくなるw頑張る♪ (2014年1月27日 20時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
このみ(プロフ) - お久しぶりー(^^)/めっちゃ面白かった!なにこの文才は!?ちょっと分けてww更新がんばれ♪ (2014年1月27日 18時) (レス) id: ac51844268 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:akka | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年1月24日 21時

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