３話目 ページ4
パチンッと少年が指を鳴らすとパッと館内が明るくなった。
館の隅に取り付けられていたろうそくすべてに火が付き、少年の姿がはっきりと見えた。
Aはそんな不思議な体験や、少年の容姿を見て、わくわくしているのが自分でもわかった。
少年はさっきまで座っていた椅子を下り、まっすぐAへと向かっていく。
「質問に答えてもらってないね？どうしてここへ来たんだい？」
「そ、それはその……うわさで聞いて……」
「あぁ、あのバカらしい噂かい？」
消えたと思われた噂はどうやらこの少年にも届いていたようだ。
「バカな大人には見えないっていうのにね」
そう言って笑った少年の笑顔にAは恐怖に似たようなものを感じた。
「でも君はすごいね、よくここにたどり着いたよ、歓迎する」
少年は笑顔を崩さないまま話し続ける。
Aはもう恐怖を感じなかった。なぜかはわからない。
「ぼくは涼太。君は？」
「A……小鳥遊A……」
「いい名前。ねぇ、暇なら僕と一緒に遊ぼうよ？」
ずっとお屋敷の中に閉じ込められていたAは遊ぼうと誘ってくれたことがうれしくて、
差し出された手を思わず手に取った。
涼太は優しそうな笑顔をAに向けると、お屋敷の中を案内しだした。
Aにとってそれはすべて初体験で、わくわくして、まるでいつも読んでいる本の中にいるよ
うな、そんな気分だった。
でも、涼太のその笑顔の裏側にあるものを、彼女はまだ知らない。
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ひか(プロフ) - わああああああ…すっごいゾクゾクした！でもすっごい面白かったです！ (2014年3月7日 17時) (
レス) id: b8125e9bd0 (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - 美久さん» 楽しんでもらえてよかったです！ (2014年3月2日 22時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
美久 - ホラー話は大好き！楽しい (2014年3月2日 12時) (携帯から) (レス) id: 306c95e2d9 (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - 雷羅さん» じゃあ、頑張ってみます！ｗ (2014年1月27日 20時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
雷羅(プロフ) - お疲れ様でした！ぜひ、またakkaさんのホラーが読みたいです！ (2014年1月27日 18時) (レス) id: 7abb299694 (このIDを非表示/違反報告)
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