１８話目 ページ19
その日からAは毎日町だけに災害を起こし続けた。
ある時は大雨を、ある時は地震を。
どうして町だけなのかとある日Aが尋ねると、
「僕たちの力を広めるためだよ」
と涼太は笑いながら言った。
「広めるためならもっと広く災害を起こせばいいんじゃないの？」
「Aの体が持たないだろう」
そう言って頭を撫でられたとき、昨日感じた恐怖が一瞬消えた。
私、必要とされてるなって。愛されてるなって。
両親から感じなかった愛すべてを涼太からもらっていたAはきっと涼太に恋心に似た感情
を抱いていたのだろう。
頭を撫でられてる間、ニコニコと笑っていた。
「じゃあ、頑張ってね」
そう言って涼太は部屋を出ていく。
Aは張り切って心の奥にイメージを集中させた。
涼太はパタンと扉を閉じると同時にククク……と笑いだした。
それはいつもならAに見せない表情だった。
「バカみてぇだな。俺の言うこと信じるなんて」
それは涼太の『裏の顔』。
「Aを守る？そんなわけねーよ。Aの力のことが知れ渡ったら人間みんな逃げるだろ
うが」
ハァ、とAをバカにするようにため息を吐く。
「ま、せいぜい俺の駒として動いてくれよ？『魔女』さん」
また少しずつ、Aの身に危険が迫り始めていた。
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ひか(プロフ) - わああああああ…すっごいゾクゾクした！でもすっごい面白かったです！ (2014年3月7日 17時) (
レス) id: b8125e9bd0 (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - 美久さん» 楽しんでもらえてよかったです！ (2014年3月2日 22時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
美久 - ホラー話は大好き！楽しい (2014年3月2日 12時) (携帯から) (レス) id: 306c95e2d9 (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - 雷羅さん» じゃあ、頑張ってみます！ｗ (2014年1月27日 20時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
雷羅(プロフ) - お疲れ様でした！ぜひ、またakkaさんのホラーが読みたいです！ (2014年1月27日 18時) (レス) id: 7abb299694 (このIDを非表示/違反報告)
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