二十二首目 地雷 ページ24
「おーい、れーん」
「えっ、なに？」
「どうしたお前、どっか行ってたぞ。」
あかん、神に会えた衝撃で思い出に浸りすぎてた。
岸くんが「変なやつ」とぶつくさ言ってる。
「神や、ほんまもんの神や…」
「ちょっと、大袈裟だって。
えっと…そちらの二人は？」
「平野紫耀でーす！こいつと同じクラスだから。」
「岸優太です！
いやぁ〜うちの高校にこんな有名人がいるなんて！」
岸さんは岸さんで感激してる。
「えっと…」
「あぁ、岸さんもカルターやから。」
「へぇ、そうなんだ！」
「あっしなんか足元にも及びませんぜ。」
いや、なに？謎の江戸の武士的キャラ。
神にはウケてるみたいやけども。
すると、謎キャラボケをかました岸さんが神の手を両手で勢い良く掴んだ。
「これも何かの縁！
神宮寺くんお願い！俺たちかるた部を作りてぇんだけど人数が足んなくて。」
「はっ、はぁ…」
「入ってくれるよね！ね！」
神も若干引いてるように見えるんやけどなぁ。
まぁ、
「俺も神が入ってくれたらめっちゃ嬉しいで。」
「俺はまだよく分かってないけど、神宮寺って強いんでしょ？
入ってくれたら一気に百人馬力！」
「百人力な。」
神はかるたが大好きだから、きっと良い返事をくれるって、今度は隣に並んでかるたができるって思ってたのに…
俺は勝手に期待してた。
「ごめんなさい、もうかるたは、できないんだ…」
「えっ、、」
言葉を失った。
「ごめんね折角誘ってくれたのに。
今日は帰るね、助けてくれてありがとう。」
「えっ、まっ…」
神はそう早口に言うと駆け足で行ってしまった。
なんで、どうして、
ショックだった。
でも、何よりも辛くて理解できなかったのは、
なんで、そんな悲しそうな顔でできないって言ったん…
・
・
その後も、どうにか思い直してくれるんじゃないかって思って、毎日毎日神を誘いに行った。
でも今日ついに、
「しつこいなぁ！
何回できないって言ったら分かるの？」
「神、あんな…」
「お願いだから…
もう、誘ってこないでよ…廉のこと、二人のこと、嫌いになりたくない…」
って、神を苦しめ追い詰め怒らせてしまった。
ごめんな、俺は神の中でかるたが楽しいだけのものではなくなってしまったことに気づけんかった。
なぁ、どうしてかるたが苦痛になってしもたん…
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四季(プロフ) - マジックアワーさん» ありがとうございます！ (2022年11月30日 23時) (
レス) id: 10b371ccd5 (このIDを非表示/違反報告)
マジックアワー - 百人一首いいですよね。話の続き楽しみにしてます。 (2022年10月23日 10時) (レス) @page9 id: 461445c92c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四季 | 作成日時：2022年10月18日 2時
