★SWEET DESTINY★

はじめての（あなた） ページ10

色とりどりのデコレーションに、ふわふわと甘い香り


私の愛情も

夢もプライドも

ぜんぶぜんぶ、つめこんだ

店頭に並ぶ 私の宝石たち


お客様のわくわくした表情を見ていると、私の顔も自然にゆるむ


私がいちパティシエとして働くのは、いわゆる‘地域の名店’で
大きいお店ではないけど、客足は絶えない

店長のケーキは本当にすごい！
4年たった今もその技術に感動するばかりで…

ここで働けて、すごく幸せ


そして・・・

なんと明日は！

私の人生で初の！

テレビ出演！！

…といっても、もちろんお店の宣伝で(笑)

テレビ局からの依頼に
店長は「僕は前に出たし、若くて可愛い女の子のほうがいいでしょう？」

…と、私と後輩スタッフのヒトミちゃんを、夏の新作ケーキ宣伝係に命じた。


A「若くて可愛いってヒトミちゃんだけですよね(--)」

ヒトミ「何言ってるんですかぁ？！A先輩チョー美人じゃないですか〜！先輩はあたしの憧れです！」

A「(^^;(苦笑)」


後輩のヒトミちゃんは、同性の私から見ても…可愛い

愛嬌があって、甘え上手で
彼氏が途切れたことがほとんどない…っていうのも納得

私に ヒトミちゃんの可愛げの1割でもあれば
フラれることもなかったのかな…？

…って、考えない考えない！

今はネガティブになってる場合じゃない


A「ヒトミちゃん！明日ガンバろうね」

ヒトミ「はい(*^^*)♪」

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