★SWEET DESTINY★

溶け出す（あなた） ページ21

韓国を離れる直前――――


真っ赤な顔をして
涙をこらえている

何かを言いたそうに
もじもじと
あたしの前に立っている


A「スンヒョン…今までありがとね？

あたしね、スンヒョンがいつもおいしそうに食べてくれるのが
一番嬉しかった」


あたしが話し出すと


その…犬みたいなくりっとした目に
みるみるうちに 涙がたまって･･･


A「あたし、日本でパティシエ目指してがんばるよ！

スンヒョンの夢は…ラッパー？歌手だよね？絶対かなえてよ！

遠くから応援してるから…」


もう…ボロボロ涙をこぼして


A「スンヒョン･･･泣かないで」

スン「泣いてなぁい！」

A「パボ(＾＾；(泣笑)」


あたしは


そっと


スンヒョンのほっぺに…ポッポした


大好きだよ
ありがとう
さよなら


そんな思いをこめて


もし…ね？


もしまた会えたら････････


そのときは――――


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･･･本当に･･･


こんなことが あるの―――？


でも･･････


言われて･･･みると


私を見つめるその目は


たしかに…スンヒョンの


面影を残していて――――


A「ホントに…スンヒョンなの？」


「そうだよ･･･」


ようやく信じてくれた？とでも言うように
安堵の表情が浮かぶ

顔が･･･くしゃっとなって


あ――――・・・・


A「スン･･･ヒョン････」


そのやさしい顔に･･･

・
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・

強くいなきゃ


そう思って


がむしゃらに


走り続けてきた･･･10年


張りつめていた糸が


切れるように


すべてが―――――――

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