★SWEET DESTINY★

かけがえのない（あなた） ページ20

幼いころから

なんとなく肌で感じていた

自分が――
ハーフであることの違い


自分の立場と
まわりの態度と
目に見えない壁


でも―― ヘユンは

そんな壁を
いとも簡単に飛び越えて･･･
あたしに接してくれた

あたしにとっては、ただ一人の親友とよべる存在だった


そして―――スンヒョン


いっつもあたしたちにくっついて
あたしにお菓子をねだる･･･


可愛いスンヒョン


ヘユンはスンヒョンを邪険にして
『あいつは勝手にAにのぼせてるだけ！』
って言ってたけど


恋･･･というよりは
あこがれに近いんだろう･･･と思っていたし


あたしの夢を応援してくれる
その純粋な気持ちに
ウソはないと思った


何より･･･あたしには
弟のようで


家族が増えたようで


二人のことが、大好きだった――――

・
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アッパが
日本支社の建て直しで
20年ぶりに―――日本行きを命じられて


オンマは…
韓国に来たことを後悔したことはない、と言っていたけれど
こうして日本に戻れるのは
やっぱり嬉しそうに見えた


そして…私は


あまりにも突然のことに
心が…ついていかなくて


『世界トップレベルの日本でパティシエを目指せるのよ』


オンマの言葉に


可能性を感じたのも･･･事実で


神様はなんて
残酷なチャンスをくれるんだろうって


そう…思った―――


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