★SWEET DESTINY★

あふれ出す（タプ） ページ18

・
・

ガードレールにもたれて

人目を気にしつつも…

ヌナをひとり―――待つ


まず最初に何を言おう？


　『会いたかった』

　『おめでとう』

　『俺も夢を叶えたよ』


言いたいことも…聞きたいこともいっぱいあるんだ


だけど―――――――


・
・

ふいに･･･扉が開いて


目に飛び込んできた――――彼女の姿


俺は･･･


高鳴る鼓動を

震える気持ちを

おさえられずに

彼女のもとへ…歩く


タプ「Aさん･･･ですか？」


声が･･･少し震えるのがわかった


「え…？どうして私の名前知ってるんですか？」


肯定なのか否定なのか…曖昧な表情で


俺を見つめる彼女


ああ･･･


でも･･･


意味なんかわからなくていい


・・・だって


こうして見たら


10年前のままじゃないか


あのころと変わらない･･･いや


もっと･･･キレイになって


Aヌナ――――

・
・


心の奥に閉じ込めてきたものは


もう…とっくに決壊していて


身体中にあふれて


言葉にするよりも･･･先に


あなたを抱きしめた――――

・
・

突拍子もない（あなた）→←緊急事態？（あなた）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す