You will be dropped[SHIRAHAN] (ページ4)

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4　ごめんなさいページ4

は「…引っ越すぞ」

『うん…』

はるくんは荷物をまとめながら私に言う

怒られなかった…

帰ってきた瞬間はるくんは「荷物まとめろ。なるべく早く出る」と私の肩を掴んだ

『ごめん…』

は「…いい。気晴らしに今度連れてってやるから二度と一人で出るなよ」

『うん…』

夜なのに少ない荷物を車に積んで私たちは家を出た

『…仕事は順調？』

は「まあ。Aは体調悪くなったりしてない？ちゃんと飯食って運動してる？」

『してる。はるくんこそ、朝ごはん食べなね？』

は「…それはごめんｗ腹減らなくて」

はるくんはいつも私の用意した朝ごはんを食べずに出かける

昔から朝ごはんは食べなさいって言ってるのに

は「中学の頃からずっと言われてんのにｗ」

『そうだよ。準備されてたら変わるかなって思ったけど』

は「変わんなかったｗ」

そんな他愛もない話をしながらふと、昔の事を思い出す

私とはるくんは小中が一緒で仲が良かった

お互いにふざけ合って恋愛感情もなかったし一番楽な関係だった

というか当時、はるくんには他校の子の彼女がいたし私は恋ができなかった

出来なかった、というか、

付き合う必要性や好きになってどうなるの？という考え方だった

だからお互いに特別どうこう、って話はない

高校は離れて再会したのは23の時だった

はるくんはゲーム制作の仕事で私はタレントのマネージャーをしていた

はるくんの作ったゲームのキャラクターに

私が担当していたタレントの声を使うってことで再会

そこから仲良くなって一緒に住み始めたのは３年位前、かな

スキャンダルをきっかけに私は仕事をやめ、はるくんに養ってもらった

その代わり家事などは私がこなす約束で

しかしある日を皮切りにはるくんは私の外出を極端に制限した

何が何だか分からなかったけど私は言いつけを守り今日まで破ってこなかった

…ついに、破ってしまったんだ…

はるくんの言う通りすごく怖かった

子供の時やマネージャ時代はそんなこと無かったのに

訳が分からなかったけど今日味わった怖さは一生忘れられない

あんな、珍しいものを見るように寄ってこられて…

この数年で世界は何があったんだろうか