お互いの好きな所を五個言わないと出られない部屋／青柳冬弥 ページ9
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白い部屋。もはや恒例となりつつあるこの場所で、私はある人のことを考えていた。
“悪い、オレ、我慢できなくて”
そう言ってとろんとした目で私を見つめる彰人のことが頭から離れない。
「A」
一人、ぼーっとする私に声を掛けた人物がいた。
「…あ、冬弥」
彰人のことを頭から消し、振り返る。冬弥は既にお題と思わしき紙を手に持っていた。
「今回のお題は？」
「『お互いの好きな所を五個言うこと』だ」
冬弥が紙を私に見せる。
「なるほど…」
結構簡単そうだ。神代先輩の時みたいな緊張する要素もなさそうだし…。しかもたったの五個だけ。相手は冬弥だから、探せばいくらでも好きな所なんて出てくるだろう。
「冬弥、いけそう？」
「当然だ。Aの好きな所は沢山あるからな」
全くこの男はこういうことをさらっと言ってのける。罪な奴だなあ…。
「俺からでいいか」
「あ、うん。どうぞ」
一体どんなことを言ってくれるんだろう、と楽しみに思って、私は冬弥の言葉に耳を傾けた。
「まず、Aは手が綺麗だ」
「…手？」
「ああ。とても華奢で、しなやかな手をしている」
冬弥はそう言って私の左手をそっと持ち上げる。そして、愛おしそうに見つめて優しく撫でた。
冬弥も充分…というか、私より綺麗な手をしてるんじゃないか、と思う。昔の話にはなるけど、ピアノもやっていたらしいし。
「Aの髪も好きだ」
今度は私の髪の毛を一房すくい上げ、また同じように見つめた。
「艶やかでさらさらとした髪だな」
冬弥が少し微笑む。
あまりのべた褒めに、私は恥ずかしくなってきた。
「あとは…そうだな、服の趣味も良い。毎回似合っている。ころころ表情が変わるのも愛らしいし、特に笑った顔を見ると俺も嬉しくなってくる。それに、誰にでも優しくて純粋な所も守ってやりたくなる」
言い切った…！という顔で、こちらを向く冬弥。か、可愛い…。
「うん、ありがとう。とりあえず凄く褒めてくれてるのは伝わったよ」
正直整理が追いつかなかったのでざっくりとしか把握していないけど、容姿と中身をバランスよく褒めてくれていたので、素直に嬉しい。
今度は私の番だ。…ちょっと緊張するなあ。
〜〜〜
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かななな - いやもう墓下さい…😇😇てぇてぇすぎる&心臓ドッキドキですよ！？ (4月14日 17時) (
レス) @page8 id: deb57b45e3 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパーっって可愛いよね - あ、初コメ失礼します。胸の鼓動が止まらなくてもうあの世へ行きそうです。こんないい作品をありがとうございますm(*_ _)m (2022年6月16日 21時) (レス) @page3 id: 9d5f33456d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 最高すぎる。 胸の鼓動が止まらないんだけど！ それくらい、いいお話を書いてくださってありがとうございます。 (2022年6月16日 17時) (レス) @page17 id: eba8b36110 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こはねちゃん。肩トントンはあかん。萌えすぎて燃える。天使。 (2021年4月25日 22時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - うっわぐは…リクエスト応えてくださりありがとうございました！！！超よかったです！！切ない！最高！またいい感じの案が思い浮かんだらリクエストさせてもらいます！ありがとうございましたー！！これからも見ます！！ (2021年4月17日 23時) (レス) id: f3d3468a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほほほ | 作成日時：2021年4月4日 23時
