色んなハグをしないと出られない部屋／天馬司 夏夜様リク ページ17
※ハグの種類は前からのハグ、バックハグ、横ハグの３つとさせていただきます
.
例の白い部屋で目を覚ます。
またか、と思いつつ辺りを見回し、同じ部屋に天馬先輩が居ることに気づいた。彼は自分のスマホに目をやり、画面をゆっくりとスクロールしていた。傍らにはお題の紙。
「…先輩？」
私が声を掛けると、大きく肩を跳ね上がらせて先輩が振り向く。
「うおっ！…Aか」
「そんな驚かないでくださいよ…何見てたんですか」
「あ、ああ、今回のお題について少しな」
私は裏返しになっていた紙をめくり、目を通す。
「『色んなハグをしないと出られない部屋』…で、種類は『前からのハグ、バックハグ、横ハグ』ですか」
紙から目を離し、先輩を見る。
「前からのハグとバックハグば何となく分かるんですけど…横ハグって何ですか？」
「実はさっき、それについて調べていたんだが…記事の内容がちょっと、恥ずかしくて」
口に手を当て、先輩は斜め下に視線をずらした。
ハグの記事ということは、大方カップルがどうとかが出てきたんだろう。それで恥ずかしがるなんて、先輩も可愛い所があるなあ。
「で、どんなのですか？」
「確か…」
先輩が私の隣に腰を下ろす。そしてそのまま、私の肩をぐいっと抱き寄せた。
「こんな感じだ。普通、友達同士でやるらしい」
「…あの、なんで頭撫でてるんですか？」
「あ…すまん、つい」
撫でる手がぱっと離される。
別にやめてとは言ってないんだけど…まあいいか。
「横ハグはクリアでいいんですかね」
「そうだろうな。後は…」
先輩が座ったまま体をこちらに向け、私の腕を引く。
「うわっ」
「これが前からのハグだな」
自然と手が恋人繋ぎの状態になる。当たり前だけど先輩とかなり密着しているので、私は少なからずドキドキしていた。
「…A」
名前を呼ばれ、顔を上げる。
先輩の顔は思ったよりもずっと近くにあった。
「…っ！せんぱ…近いです」
「そうか」
先輩は離れようとせず、逆に私の肩に顔をうずめた。
「…ずっと、こうしていたい」
先輩が静かに呟く。
…？？甘えたいんだろうか…先輩って長男だし、そういう機会が少なかったりしたのかな。
「あ、えーと…よしよし」
私は繋がれていない方の手で先輩の頭を撫でた。
彼は少し驚いた様子だったが、やめることを要求しようとはしなかった。
〜〜〜
続きます。
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かななな - いやもう墓下さい…😇😇てぇてぇすぎる&心臓ドッキドキですよ！？ (4月14日 17時) (
レス) @page8 id: deb57b45e3 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパーっって可愛いよね - あ、初コメ失礼します。胸の鼓動が止まらなくてもうあの世へ行きそうです。こんないい作品をありがとうございますm(*_ _)m (2022年6月16日 21時) (レス) @page3 id: 9d5f33456d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 最高すぎる。 胸の鼓動が止まらないんだけど！ それくらい、いいお話を書いてくださってありがとうございます。 (2022年6月16日 17時) (レス) @page17 id: eba8b36110 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こはねちゃん。肩トントンはあかん。萌えすぎて燃える。天使。 (2021年4月25日 22時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - うっわぐは…リクエスト応えてくださりありがとうございました！！！超よかったです！！切ない！最高！またいい感じの案が思い浮かんだらリクエストさせてもらいます！ありがとうございましたー！！これからも見ます！！ (2021年4月17日 23時) (レス) id: f3d3468a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほほほ | 作成日時：2021年4月4日 23時
