第十三章〜ファンクラブの子〜。 ページ12
今回は秋萎のときとは違って普通に家に入った。階段を上り、部屋に入って適当に座ったところで、妍兎にさっき気になったことを聞いてみる。
「てか、なんでお前が俺の家知ってるんだよ…」
少し怖くなって妍兎から距離をとる。こいつ、生きてるよな…？
「すみません。ノートを見て、いてもたってもいられず…。あ、言い忘れていましたが僕、秋萎さんのファンクラブに入ってるんですよ、一応」
そして突然のカミングアウト。もうびっくりしすぎて、ぽかーんと口を開くことしかできなかった。
「ファンクラブ、ほんとに実在したんだ…」
やっと口から出たのはそれだけだったが、同時にこいつが生身の人間であることを再確認することができた。
「秋萎さんのことが好きで、もうしつこいくらいアプローチして、そしたら『キスするからもうやめて』って言われちゃいまして――」
！？！？ってことはまさか…。
「秋萎の初キスの相手ってお前！？！？」
「あ、なんか、僕みたいなやつで、すみません…。まさかあの時にノートを盗まれてたなんて――」
「はっ！？盗まれた！？」
その瞬間、はっと我に返った妍兎は、余計なことを話してしまった、とこぼしてから、長くなるので忘れてください、と言われとりあえず流すことにした。
「それでですね、さっきの話の続きなんですけど、取り消しはできないってことはご存知ですか？」
「え――」
俺の思考は一時停止してしまった。爽斗とは、もう親友に戻れないのか…？
「初耳だったようですね。あ、でもだからと言ってその�犹�実″が消えないか、というとそういうわけではないんです。つまりは上書きすればいいんです」
「うわ…がき…？」
俺は暗闇に差した一筋の光を手繰り寄せるように、ゆっくりと声に出して聞き返した。
「はい、秋萎さんが馨さんのノートに書かれたことを変更したように、実行ノートには上書きが可能です。ノートに書かれたことをすべてなかったことにすることもできます。」
「それじゃ、今すぐ…！」
さっきとは打って変わって、ぱぁっと顔を明るくしてノートを取り出した俺の手を、妍兎が止め、ただ――と続ける。
「ただ、貴方の持っている複製のノートでは、効力が弱い、というか…。当然貴方の持っている複製より、秋萎さんの持っている本物のほうが優先されるので、秋萎さんのノートで書かれたことは上書きができないんです」
続く
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闇奏 馨-key-@けい(プロフ) - sunmonoさん» ぬぁぁありがとうございます！(今気づいた←)最近全然手つけてないけどもうそろそろ時間が出来そうなんで他のも含めてバーっと書きたいと思います！もうしばしお待ちを！ ドラマ化…実現するのはまだだいぶ先になりそうだけど…頑張ります…！ (2018年4月2日 1時) (
レス) id: 0cac2c2d2d (このIDを非表示/違反報告)
sunmono(プロフ) - まだ途中なので全部は感想言わないよw言わないよ！！笑 でもドラマ化したら面白いだろうな。って思います！ (2018年3月21日 15時) (レス) id: 90092e496f (このIDを非表示/違反報告)
馨-key-@けい(プロフ) - ありがとうございます。こっちのほうは最近手付かずであんまり書いてなかったんですが久々に修正箇所も織り交ぜながら書いていこうと思います。貴重なご意見本当にありがとうございました！ (2013年12月27日 2時) (レス) id: f3aa4241a7 (このIDを非表示/違反報告)
美燦雅★晏壽(プロフ) - 「実行ノート」が一体どういうものなのかを詳しく書くといいと思います。…なんて、私が言えることではないんですけどね…小説の描写が上手でうらやましいです (2013年12月27日 1時) (レス) id: 91a5956774 (このIDを非表示/違反報告)
Future/diary - お久しぶりけんと俺の方も小説順調に書き進めてるから見てな 後みんなのチャットにもできれば来てくれ俺もこのごろ行ってねぇけどけんとと話がしてぇんだよだからお願い来てな？ 色々聞きたいこともあるし (2012年3月9日 22時) (レス) id: e5caeb3cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闇奏 馨-key-@くらかな けい | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/jksiori/
作成日時：2011年9月20日 1時
