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「え……っ?!」

驚いた僕は、しりもちをついてしまった。

「梨花さんの彼氏さん?!」

とても喜んでいた。

「看護師さん…その呼び方やめていただけませんか?僕にはコウっていう名前がちゃんとあるんですから」

平静を装って話した。

「すみません、コウさん。大丈夫ですか?というか、どうしてそこにいるのですか?」

もっともなことを言われた。

本来なら見ているべきではない光景を見ているのだから、そう言われるのは当たり前だ。

「その子の苦しそうな声と、みなさんの慌てている声が聞こえたものでつい…」

ゆっくりと立ち上がる。

男の子のことは気になったがこれ以上いたってどうせ追い出されるだけだと思い、廊下に出た。

しばらく歩いて人がいないことを確認すると、ウサギが話し出した。

「(あの男の子、救ってやりなよ。こんなに苦しむくらいなら死んだほうがマシ…って思ってるよ?)」

感情の無いような声で言われた。

僕はムカついた。

「なんでそんなこと分かるの?!それに…僕にどうしろって言うんだよ?」

大声を出してしまった。

慌ててまわりを見るが、誰もいない。

「(残りの命を君が貰いうけるんだよ。まさか、自分の身体の変化に気がついてないわけじゃないよね?)」

ウサギの言ってることは確かにそうだった。

あの光を見た時、自分の中でなにかが…力が溢れるのを感じていた。

あの時は半パニック状態に陥っており、完全に感じることができていなかったのだ。

「(君の能力は命を貰いうけること、与えること、そして…見ること、感じること)」

ペラペラと説明された。

「ちょっ…ちょっと待って。能力とか、小説やアニメの世界での話じゃないの?!」

いきなり能力とか言われても、わけが分からない。

能力とか…ありえない。

「(現に見えてるじゃない。ホラ、来たよ)」

ウサギの声の方を見ると、男の子がいた。

まわりに光がやどっており、目はうつろ。

生気がやどっていなかった。

「無視しないでよ。お兄ちゃん、ぼくの話…きいてる?」

少しずつ僕の方に向かってくる。

怖かったが、怖がるべきではない…なぜかそう思った。

「お兄ちゃん…ぼくを殺して」

うつろな目からは想像できない、力強い声だった。

男の子の命→←光



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徹夜の常習犯☆(プロフ) - ひかげのこさん» ありがとうございます!これからもがんばります^^ (2018年6月27日 15時) (レス) id: b4f3d70358 (このIDを非表示/違反報告)
ひかげのこ(プロフ) - なんだかいろいろ考えさせられました…。これからも更新頑張ってください^ ^ (2018年6月27日 14時) (レス) id: 8329193d31 (このIDを非表示/違反報告)
徹夜の常習犯☆(プロフ) - ありがとうございます!がんばります! (2018年6月26日 21時) (レス) id: b4f3d70358 (このIDを非表示/違反報告)
夕焼けと白猫 - 続き読みました。 続きが気になります〜。 更新、頑張ってください。 (2018年6月26日 20時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
徹夜の常習犯☆(プロフ) - えるをん×@×IAさん» ありがとうございます!これからもがんばります! (2018年6月25日 17時) (レス) id: b4f3d70358 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:徹夜の常習犯☆ | 作成日時:2018年6月19日 17時

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