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紡side
頭の中がグルグルしながらも、この際聞いてしまおうと決し、何とか絞り出すように声を出した。
｢あの…一つ……聞きたいことがあるんです…｣
｢…？俺に？いいよ、何？｣
｢……っ…如月さんは……女の方…ですか…？｣
｢っ……｣
私のその言葉に驚いたように目を見開き、すっと私から目を逸らした。
(やっぱり…聞いちゃいけなかったかな……)
｢ご、ごめんなさい…そんな訳ないですよね……変な事聞いちゃってすいません……｣
｢いや、大丈夫だよ。……じゃあ、つむちゃんには話すよ。病室のそばに誰もいないか確認してきてくれる？｣
｢え？あ、はい…｣
予想外の展開。
私は言われるまま、病室の扉を開け、辺りを確認する。
私たちが話している内容が聞こえるような距離に、人はいなかった。
確認を終えて、如月さんの方へ戻ると如月さんは私にふっと微笑んだ。
｢バレるとは思わなかったなぁ……よく分かったね｣
｢…！じ、じゃあ……｣
｢うん。俺は女だよ。訳あってこんなだけど…｣
そう言って、如月さんは本当のことを話し始めた。
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作成日時：2018年11月10日 23時
