今キミはどこにいますか。~真実と偽装~【九条天】 (ページ30)

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暖汰side

IDOLiSH7とTRIGGERの直接対決。

勝ったのはIDOLiSH7。

おめでとう。と拍手をしたが、自分は悔しくてたまらなかった。

｢絶対王者、Mid nightがまさかの総合準優勝！今年の総合優勝は…Re:valeです！｣

そう。
俺達Mid nightは優勝を逃した。

俺が二人の足を引っ張ってしまった。

｢ごめん……梨月…直央……｣

｢｢……。｣｣

二人の顔を見られない。
もしかしたら怒っているかもしれない。
何も返してくれない。

そんな恐怖から顔を挙げられずにいると、ぷっ…と吹き出す声が聞こえた。

｢あははははっ！！先輩、気にすることないじゃないっすか！｣

｢そうだ。俺達は今の自分たちに出来ることを精一杯やったんだ。後悔なんてないはずだろ？｣

｢……！｣

怒っていたわけではなかったようで。

何だか拍子抜けしたが、2人が気にするなと笑ってくれて心がすっと軽くなった。

｢二人とも…ありがとう……！｣

｢オレ達の方こそ、先輩、ここまで頑張ってくれてありがとうございます！｣

｢俺達を引っ張っていこうと頑張ってくれてありがとな！｣

そう言うと2人は俺を抱き締めてくれた。
俺はそんな二人の優しさに涙が溢れた。

周りの人達も"お疲れ様"とか"よく頑張ったね"と言った優しい声を掛けてくれた。

俺の周りにはいい人ばかりだと改めて実感させられた…とても思い出に残る年越しだった。