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あるとside
やがて手術室のランプが消える。
中から医師が出てくる。
｢Aは…妹は大丈夫なんですか…！？｣
私は藁にもすがる思いでそう聞いた。
医師は困ったように眉を下げ、口を開いた。
｢一命は取り留めましたが……意識が戻らない可能性があります。息はしていますが…このまま死ぬまで目が覚めないか……目が覚めたとしても、記憶を失っている可能性が高いです…｣
｢…そん…な……｣
その言葉を聞いて私は、その場に崩れ落ちる。
(私はまた……何も守れなかったの…？)
再び涙がこみあげてくる。
｢ですが、意識が戻らない可能性は今の状態だと低いです。おおよそ、目は覚めると思いますが……どこかの記憶が抜け落ちている可能性があります…｣
目が覚めるなら構わない。
そう思い、私はAの入院手続きをした。
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作成日時：2018年11月10日 23時
