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Aside
いじめられる人について、七瀬くんに聞いてみた。
七瀬くんはいじめられる側にも原因があるのではと言った。
少しショックだった。
やっぱりそういうものなのか…と思った。
七瀬くんも同じ"人間"だ。
(期待した私がバカだったか…)
でもそう思ったのも束の間。
次の七瀬くんの言葉で私の彼を見る目は変わったのだ。
｢でも、ボクは原因があるからっていじめるのはどうかとは思うよ。何かあるなら本人に言ってあげればいい。相手が気に入らないなら関わらなかったらいいと思わない？｣
｢…！｣
そう。
彼は私が想像した通り。
自分の正しいと思ったことを貫く、とてもかっこいい人だった。
芯の通ったすごい人だと思った。
そして私はいつの間にか泣いていた。
嬉しかったから。
今まで分かってくれる人なんていなかったから……
｢え、ちょ…なんかごめん…｣
｢ち、違うの……！ごめんね…｣
そう言って私は指で涙を拭う。
でも拭っても拭ってもキリがないほどに溢れてくる。
そんな私の頭を黙って撫でてくれる。
その手がすごく暖かかった。
しばらくして落ち着いた私は顔を上げて、聞いたんだ。
｢あのさ…良かったら……これからも仲良くしてもらえるかな…？｣
って。
｢え…？｣
最初はびっくりしてたけど、すぐにいつもの表情に戻ってコクリと頷いてくれた。
私はそれだけで嬉しかった。
｢えへへ…ありがとう…！｣
｢…！｣
驚いたように目を見開いたと思ったらふいっと顔を逸らされた。
疑問に思いながらも嫌われたんではないだろうと思っていた。
彼は私が唯一、信じようと思った人。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿これから先、何があっても。
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作成日時：2018年10月21日 23時
