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次の日、Aは学校に来ていなかった。
体調不良かと思って、学校の帰りにAの家に寄る。
Aの家の前まで来ると、何やら怪しくウロウロしている奴が一人いた。
(卯ノ田…？)
部活をサボってまでAに会いに来ている。
そのことに少しイラついたが、歩くスピードを落として様子を伺う。
…が、いつまで経ってもインターホンを押す様子はない。
ボクはすっとインターホンの前に立ち、ボタンを押す。
｢は…？七瀬さん…？｣
｢なにしてるの？部活、あるんじゃないの？｣
｢…別に俺が部活に出てようと帰ろうとお前には関係ないだろ｣
｢確かに関係ないね。興味もないよ｣
｢なっ…｣
それだけ言うと、卯ノ田の方に向けていた顔をAの家の玄関に向ける。
しばらくしてガチャっと開いた玄関からはAに似た女の人が出てきた。
しかも…テレビで見たことある顔。
｢…？どちら様かしら…？｣
｢あ、Aさんのクラスメイトの七瀬天です｣
｢…？あぁ！君が七瀬くん！？｣
｢え、あ、はい…｣
｢いつもAから話は聞いてるよ〜！ささっ。入って入って〜｣
あの女の人からは死角だったのか、卯ノ田のことは会話に出てこない。
そしてボクだけその女の人に促されるまま如月家に入る。
｢あ、あの…Aさんは…？｣
｢あぁ、Aね。今日は撮影だっかな…朝から出てったよ｣
｢へ…？撮影…？｣
｢あ、知らなかった？A、歌手とかモデルとかいろいろやってるんだよ｣
｢…！｣
そう言われた瞬間にあの夏の街中の大きい画面のことを思い出す。
そう。Aは芸能人だった。
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作成日時：2018年10月21日 23時
