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それから何事もなく数日が経ち、もうすぐ夏休み。
例のごとくボクは部活には入っていないため、また一ヵ月近く暇だ。
｢はぁ…｣
｢どーしたんだよ七瀬。ため息なんかついて｣
｢いや…一ヵ月近く暇だな〜って…｣
｢ん？夏休みか？｣
｢そ。｣
｢んー…遊ぼうぜ！って言いたいんだけど俺、部活あるからなぁ…｣
そう。彼はボクとは違って部活に入っている。
小学校の頃からやっているバスケを中学でも続けているらしい。
｢何か今年の夏は例年より忙しいって聞いてさ〜。暇ないらしいんだよな…。放課後も休む暇ないくらい練習きついし…｣
｢そりゃ大変だね。｣
｢はっ。他人事かよコノヤロー｣
｢だってボクには関係ないし。｣
｢ほんとひっでぇな…｣
そんな会話をしつつ、帰る支度をする。
｢今日も病院か…？｣
｢ん…そう。陸、今日は体調いいといいんだけど…｣
｢大変だな。おに〜いちゃん！｣
｢やめてよ、与島が｢お兄ちゃん｣とか気持ち悪い…｣
｢ほんっとひでぇ！労わってやってんのに！｣
｢はいはい。｣
｢うわぁ…｣
もう何も言えないというように両手で顔を覆った与島。
そんな与島をボクは放置。
そのまま帰る支度を整え、カバンを肩にかける。
｢じゃ、ボク帰るから｣
｢おう！じゃあな！また明日！！｣
｢ん。｣
切り替えが早いのがあいつのいいところだ。
次の動作をすればもう既にさっきのことなど忘れているレベルだ。
ボクは教室を出て、昇降口へ向かった。
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作成日時：2018年10月21日 23時
