検索窓
今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:25,698 hit

幸せを願って六つ ページ8

人虎に夜叉白雪が斬りかかり、人虎は更に深手を負う。




でも、人虎は他の車両に乗る乗客を見ると、不思議な顔をした。





そして、夜叉白雪の前に立った。





その目に、何だか僕は腹が立った。







……真っ直ぐな目しちゃってさ。





「来ないで」




鏡花が云った。






「_____ごめん、もう無理だ」





人虎は夜叉白雪に向かっていく。






だが、精々避けるのが精一杯。







「……芥川が云うから、どんな奴かと思えば」






夜叉白雪が、人虎に斬りかかる。









_______だが、そいつの腕が虎の腕へと変化し、刃を受け止めていた。






僕は驚いた。





そして、人虎は夜叉白雪の攻撃を避け__________









_____鏡花に、その手にある鋭い爪をあてた。







「鏡花!」





僕は叫んだ。鏡花は表情一つ変えなかった。






「終わりだ。この能力を止めて爆弾の場所を教えろ」





人虎は云い放った。






何だよ、何で皆鏡花を傷つけるんだよ。








「私の名は鏡花。35人殺した。一番最初に殺したのは三人家族。




 父親と母親と男の子。夜叉が首を掻き切った。






 ……爆弾の場所は……」







「…此処だよ」





僕はそう云って上の服を一枚脱いだ。






「……なんてことだ」





人虎が声を上げた。僕の体には爆弾。









その瞬間、放送が鳴った。






放送の内容から、何となく梶井がやられたことは分かった。





きっと、探偵社の与謝野晶子とかいう奴だろう。







人虎は僕の方を見た。






僕は笑顔で、爆弾のスイッチを渡す。




「はいどうぞ!」






人虎はそれを受け取ると、起動するボタンを解除ボタンと間違えたようで、起動用のボタンを押した。






その瞬間、びーーっ、びーーっ、と音が響く。






「A!それを外して!」




「爆弾を外せ!」





叫ぶ二人を、僕はどんっ、と押した。








「……外せば命令違反で鏡花の居場所も僕の居場所も無くなる。





 そんなの、絶対にダメ。





 僕は鏡花の幼馴染。数えきれない程の人を殺した。




 でも、鏡花はそれを悲しんでた。






 本当は、殺したくなんか無かった。








 ……もう、これ以上一人だって殺さない」








僕は電車の窓から身を投げた。









鏡花の為なら、僕にはなんだってできました。







自分の命なんか簡単に投げ捨てることが出来ました。

幸せを願って七つ→←幸せを願って五つ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (79 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
87人がお気に入り
設定タグ:文スト , 泉鏡花
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜巾恵美(プロフ) - すごくいい話でした!更新待ってます! (2016年12月28日 17時) (レス) id: 8e230ece60 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ - 皆さんそんなに言わなくても....わざとやったわけではないんですし。あきしぐれさん、小説続けて頂けないですか?すごくこの小説好きなんです!! (2016年12月26日 16時) (レス) id: 45fe2ce06f (このIDを非表示/違反報告)
葡萄マスカット - そんな追い詰めないでください!私も外し忘れることありましたし!続きが気になりますし…!続けて頂けないでしょうか? (2016年12月22日 18時) (レス) id: 61468344c7 (このIDを非表示/違反報告)
優心(プロフ) - 続きがとても気になります…!読みやすいし面白いので続けてくださると嬉しいです…! (2016年12月22日 18時) (レス) id: a484890e73 (このIDを非表示/違反報告)
鬼血柩(プロフ) - 私も前に外し忘れたことがあるから大丈夫ですよー。(´・ω・`)言われてすぐに外したんだから大丈夫でしょう。 (2016年12月22日 18時) (レス) id: 6d22c5081a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あきしぐれさん | 作成日時:2016年12月17日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。