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幸せを願って三つ ページ4

「芥川!鏡花は!?」




「鏡花は既に仕事へと向かった」




芥川はしれっと答える。




僕はそれにイラっとくる。




あぁもう、芥川は人をイラつかせる天才だよ!







「芥川の馬鹿!仕事なら僕に回してよ。」





「貴様に頼もうにもあの時点で僕の近くに居なかったのだから仕方ないだろう。




 そもそも、何故通信機器を持たない。連絡さえ出来れば貴様に仕事を回してやるものを」






「壊した」





「一週間前に買ったばかりだ」






いや、だってあんな意味不明なもの僕には扱えないし。






そもそも芥川の説明が悪いんだ。







なんだよ、日本語喋れよ。







「……鏡花の処へ行きたいのなら好きにしろ。



 結果さえ残せば何も云わん」






その言葉に、僕の顔はパァッと、明るくなる。





「芥川も偶には良いこと云うんだね!じゃぁ僕は鏡花の処へ向かうよ」





「好きにしろ」







え、鏡花が何処に居るのか分かるのかって??





安心して!僕の鏡花センサーはとてつもないからさ。







兎に角、僕は鏡花のもとへと急いだ。







**




「鏡花!!」






「!……A、如何して此処に?」






可愛らしい声で鏡花が此方を向いて聞いてくる。






「僕も鏡花の仕事を手伝うよ!」





僕がそう云うと、鏡花が少し下を向きながらも、嬉しそうな顔をした。







「〜〜〜〜〜〜!!鏡花っ!可愛い!!」





僕は鏡花に抱き着いた。鏡花は「く、苦しい……」と、僕の腕の中でもがく。






きょ、鏡花が苦しがってる!や、やめないと!!






「ご、ごめんね鏡花!大丈夫?ぼ、僕の事嫌いになった??」








「……私はAの事嫌いになったりしない。」






「ほ、本当に!?よかったぁ……」






僕は安堵の溜息を吐く。鏡花に嫌われたら僕は生きていけないから。






「どんなお仕事なの??」






「……此処で、ターゲットを待つ」






「そうなんだっ!何かあったら何でも云ってね」





「うん」






僕たちはそこから無言だった。






それでも、僕にとってのこの空間はとても居心地が良かった。






鏡花が居れば、何でもできるんです。






鏡花がいないと、何にも出来ないんです。







それだけ、僕にとっての鏡花の存在は大きなものなんです。

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夜巾恵美(プロフ) - すごくいい話でした!更新待ってます! (2016年12月28日 17時) (レス) id: 8e230ece60 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ - 皆さんそんなに言わなくても....わざとやったわけではないんですし。あきしぐれさん、小説続けて頂けないですか?すごくこの小説好きなんです!! (2016年12月26日 16時) (レス) id: 45fe2ce06f (このIDを非表示/違反報告)
葡萄マスカット - そんな追い詰めないでください!私も外し忘れることありましたし!続きが気になりますし…!続けて頂けないでしょうか? (2016年12月22日 18時) (レス) id: 61468344c7 (このIDを非表示/違反報告)
優心(プロフ) - 続きがとても気になります…!読みやすいし面白いので続けてくださると嬉しいです…! (2016年12月22日 18時) (レス) id: a484890e73 (このIDを非表示/違反報告)
鬼血柩(プロフ) - 私も前に外し忘れたことがあるから大丈夫ですよー。(´・ω・`)言われてすぐに外したんだから大丈夫でしょう。 (2016年12月22日 18時) (レス) id: 6d22c5081a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきしぐれさん | 作成日時:2016年12月17日 20時

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