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幸せを願って十二つ ページ14

僕はそこまで云って黙った。




全部暴露した。





まぁ、此方の方が気も軽くなるだろうしいいだろう。






「…わりぃ」





「何だよ、気持ち悪いな」





「今の取り消しで」






「申し訳なく思った俺が馬鹿だった…」と、呟く中也。






まぁ、本当にかいつまんで話したから細かいことはそのうち。







「…お、着いたぞ」




中也がその建造物を見上げながら云った。







ポートマフィアの本部だ。






最上階で首領が待っているのだろう。面倒くさいな。







「…行かないと駄目?」






「駄目に決まってんだろ。お前のその頭はお飾りか」






「行く前に中也を殺していいかな」






「手前じゃ無理だなクソガキ」






「よしお前は死ね」






そんな事を話しながら最上階へと上がっていく。







大きな扉の前へと着けば、黒服の人がドアを開けてくれる。







「やぁ、待っていたよ」





その部屋の中の椅子に腰かけた男性が云った。







「…単刀直入に聞くけど、何で今更僕を連れてきて、中也の補佐何て言う役職に?」






僕がそういっても、首領は相変わらずの笑顔で答える。






「既に君が聞いた通りだ。




 横浜を壊滅させかねない異能者を私が他の組織にやるわけが無いだろう」






僕はその言葉に「チッ」と、短く舌打ちをした。






そして中也に叩かれた。





「いったぁ!?何するんだよ!」





「少しくらい立場をわきまえろ!」






中也が焦ったように云った。







何でお前が焦ってるんだよ……!






「まぁ、私は君の大切なガールフレンドに手を出さないし、交換条件としては十分だろう?」







僕は仕方なくそれに納得した。






そして、中也に引っ張られた。







部屋から出るときに首領が手を振っていた。殴りたくなるほどの満面の笑みだった。






「…って、中也どこ行くんだよ!」





「手前が今朝捕縛した青鯖のとこだ」





「僕漁師じゃないけど!?




 もしかして中也とは違って身長の高い蓬髪で砂色のコート来た人の事!?」






「一言余計なんだよ!」






いやでも青鯖はないでしょ。由来何処から来たんだって話だよ。






「っと、此処だ」




中也が呟いて止まり、僕はやっと中也に放してもらって下へと階段を下りて行った。








……僕今日だけで何回中也を殺したいと思ったかな??

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夜巾恵美(プロフ) - すごくいい話でした!更新待ってます! (2016年12月28日 17時) (レス) id: 8e230ece60 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ - 皆さんそんなに言わなくても....わざとやったわけではないんですし。あきしぐれさん、小説続けて頂けないですか?すごくこの小説好きなんです!! (2016年12月26日 16時) (レス) id: 45fe2ce06f (このIDを非表示/違反報告)
葡萄マスカット - そんな追い詰めないでください!私も外し忘れることありましたし!続きが気になりますし…!続けて頂けないでしょうか? (2016年12月22日 18時) (レス) id: 61468344c7 (このIDを非表示/違反報告)
優心(プロフ) - 続きがとても気になります…!読みやすいし面白いので続けてくださると嬉しいです…! (2016年12月22日 18時) (レス) id: a484890e73 (このIDを非表示/違反報告)
鬼血柩(プロフ) - 私も前に外し忘れたことがあるから大丈夫ですよー。(´・ω・`)言われてすぐに外したんだから大丈夫でしょう。 (2016年12月22日 18時) (レス) id: 6d22c5081a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきしぐれさん | 作成日時:2016年12月17日 20時

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