90話 ページ42
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「……嗚呼、妹だからって容赦はしませんよ」
「はい。私も手を抜きませんよ」
「………ハァ。なら、お前等対俺でやりゃいいじゃねぇか」
「私達二人なら貴方に勝ち目はありませんよ。それに………ね、フェーヂャ」
私はフェーヂャに目配せをする。
「フフフ、4,656万3,531ですね?」
「…………………は?」
「この通り、お互いが考えている数字も中てることが出来ます」
「流石は双子ってことッスね」
数字推測遊戯ももう何回したことか。
暗記ポーカーだって得意だ。
「レオナさんは私がサポートするのでご安心を」
「ハッ、そりゃ大層なこった」
「それで、Aは何を賭けているんですか?」
「購買で売られていた期間限定トロピカルピーチパフェですよ」
私がそう言うと、フェーヂャは目を丸くした。
「………………それは大変ですね。貴女は甘党ですから」
「でしょう?」
「いやその謎の間何なんッスか」
「気にしては負けです」
入口を見ると、いつの間にかチェスが置いてあった。きっと此処の寮生が持ってきてくれたのだろう。
「さっさと始めようぜ、 "お兄さん" よォ」
「ハハ、貴方の兄になった覚えは有りませんが………望むところですよ」
くつくつと笑うレオナさんに、フェーヂャは嘲笑で返す。チェスの土台が間に置かれ、戦いの火蓋が切られた。
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結果は僅差でフェーヂャの勝利だった。
「フフフ、Aは腕を上げましたね」
「いえ、矢張りフェーヂャには引き分けか敗北してしまいます。私はまだまだですよ」
「…A君とフョードルさん、マジでお互いが思ってること分かるんッスね。テレパシー持ってるんじゃないッスか?」
長年連れ添ってきた効果というものだ。
ゴンチャロフも私やフェーヂャがその日に食べたい物を聞くまでもなく中てて、それが夕食や朝食に出て来た。
「それではパフェは頂きますね」
「好きにしろ」
「
「2人共バイバイッス」
「
フェーヂャを連れてサバナクローの鏡を抜ける。
「そう言えば、そのパフェは今何処へ…」
「嗚呼、それは」
「ペンギンちゃーん♡」
私の言葉を遮る様に、両福のフロイドくんがドカドカと走り寄り、抱き着いて来た。フェーヂャは顔を顰める。
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アババババ - 80話の最後のフロイド君の発言で草生えました! (2022年11月19日 23時) (レス) @page32 id: 222bdc0355 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» 承認しました!こちらこそよろしくお願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - あ〜ちゃんさん.......私も好物なので有り難いです......!ぜひ御願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: fc34ad99ff (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - あ〜ちゃんさん» 柘榴です!よろしくお願いします! (2020年7月23日 18時) (レス) id: f20993b4a3 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» OKです!ありがとうございます!! (2020年7月23日 13時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月29日 0時